2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26462726
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
中井 國博 福井大学, 医学部附属病院, 准教授 (80362705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 盾貴 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00362707)
中江 文 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 准教授 (60379170)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 疼痛 / 脳内メカニズム |
Outline of Annual Research Achievements |
眼窩下神経絞扼モデルではドーパミン受容体の中でD1、D2、D3、D4受容体が疼痛行動に関与することを、Euroanaesthesia 2015とNeuroscience 2015において国際発表を行った。ドーパミン受容体が主な作用機序となる非定型抗精神病薬アリピプラゾール・クロザピン・リスペリドンが眼窩下神経絞扼モデルにおいて疼痛行動抑制効果がある事を明らかにした。非定型抗精神病薬が関与するアドレナリン受容体とアセチルコリン受容体についても検討を行い、アドレナリン受容体ではα1a・α2a・α2c受容体が、アセチルコリン受容体ではムスカリン受容体とニコチン受容体が関与する事を明らかにした。また、眼窩下神経絞扼モデルを作成した上でその疼痛行動を評価し11.7テスラ高解像MRIを用いてMRI画像の撮像を行い、ドーパミン受容体およびアドレナリン受容体が関与する神経回路および痛みのマトリックスとされる脳内神経回路を考慮しながらMRスペクトロスコピーを含めた脳内のイメージング解析について検討を行った。眼窩下神経絞扼モデルにおいてアドレナリン受容体α1a・α2a・α2c受容体が疼痛行動抑制効果に関与する事について国際学会での発表を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、非定型抗精神病薬であるアリピプラゾール・クロザピン・リスペリドンが眼窩下神経絞扼モデルにおいて疼痛行動抑制効果がある事を確認でき、その主な作用機序であるドーパミン受容体がD1、D2、D3、D4受容体が疼痛行動に関与すること、アドレナリン受容体ではα1a・α2a・α2c受容体がアセチルコリン受容体ではムスカリン受容体とニコチン受容体が関与することを明らかにした。ドーパミン受容体に関する内容はEuroanaesthesia 2015とNeuroscience 2015において国際発表を行うことができた。薬理学的解析においては当初の計画通り進展していると考えられる。MRI画像による解析に関しても、当初の計画のとおりに眼窩下神経絞扼モデルでMRI画像の撮影を行いドーパミン受容体およびアドレナリン受容体が関与する神経回路および痛みのマトリックスとされる脳内神経回路を考慮しながらMRスペクトロスコピーを含めた脳内のイメージング解析について検討を行うことができた。個体差やノイズなど補正しつつ脳内の変化や痛みの作用部位に対する画像解析を遂行中である。脳内のイメージング解析に関しても当初の計画通り進展していると考えられる。この結果に検討を加え国際学会の発表および論文投稿を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
MRI画像による脳内のイメージング解析に関しては、眼窩下神経絞扼モデルでMRI画像の撮影を継続して行い薬理学的解析で関与が明らかになったドーパミン受容体およびアドレナリン受容体を有する神経回路また痛みのマトリックスとされる脳内神経回路の関係性を検討しながらMRスペクトロスコピーを含めた脳内のイメージング解析について進めていく。個体差やノイズなど補正しつつ脳内の変化や痛みの作用部位に対する画像解析を遂行していく予定である。解析結果が明らかになれば他の痛みモデルである顔面術後痛モデル、足底術後痛モデル、坐骨神経絞扼モデルにおいて画像解析も比較検討していく。薬理学的解析においては非定型抗精神病薬であるアリピプラゾール・クロザピン・リスペリドンに加えオランザピン・クエチアピンを含め包括的に薬理学的効果を検討していく。非定型抗精神病薬の関与が考えられる受容体についてアドレナリン受容体・ドーパミン受容体・アセチルコリン受容体のサブタイプを含め解析を進めていく。眼窩下神経絞扼モデルにおいてアドレナリン受容体α1a・α2a・α2c受容体が疼痛行動抑制効果に関与する事については検討を加え国際学会の発表および論文投稿を予定している。痛みモデルでの脳内の変化や痛みの作用部位に対する脳内のイメージング解析結果が明らかになればその結果に合わせた実験計画を検討する。
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Causes of Carryover |
MRI画像による脳内のイメージング解析に関しては、薬理学的解析で関与が明らかになったドーパミン受容体およびアドレナリン受容体を有する神経回路また痛みのマトリックスとされる脳内神経回路の関係性を検討しながらMRスペクトロスコピーを含めた脳内のイメージング解析について進めているが、個体差やノイズなど補正が必要であり条件や設定を調整しており脳内の変化や痛みの作用部位に対する解析において安定した結果が得られる状況にまでには達していないため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
痛みモデルでの脳内の変化や痛みの作用部位に対する脳内のイメージング解析結果が明らかになった段階で、薬理学試験において明らかになった抗うつ薬や抗精神病薬の関与する受容体との関係性についての実験に着手する。
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Research Products
(2 results)