2014 Fiscal Year Research-status Report
人工心肺手術周術期の血小板由来microRNAによる炎症惹起作用機序の解明
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26462761
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
中嶋 康文 関西医科大学, 医学部, 教授 (70326239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐和 貞治 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10206013)
石井 祥代 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40457958)
溝部 俊樹 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50239266)
小川 覚 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50636131)
中山 力恒 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90568198)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 遺伝子治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
救急患者や手術患者に、体外循環装置を長時間使用すると血小板が活性化する。我々は、人工心肺下心臓手術周術期に惹起される炎症病態に及ぼす血小板由来microRNA (miRNA) の役割に関してIn Vivo, In Vitro両面から探索する事を主眼に置いている。また、本研究の実験結果が解明することにより、活性化血小板から放出されるマイクロパーティクルに特に豊富に含有しているとされるmiRNA産生を抑制することで、心臓血管周術期の炎症を制御する可能性を探索する。
本年度においては、3時間程度以上の人工心肺時間が予想される心臓外科予定手術患者において、周術期の血小板内及び血漿内に存在するマイクロパーチクルのmicroRNAの発現変化を次世代シーケンサーを用いて、網羅的発現解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次世代シーケンサーを用いた実験系の実験手技の安定化に時間を要したが、概ね順調に実験進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
周術期に変化のあった血小板内、及びマイクロパーチクルのmicroRNAの網羅的発現解析を、パスウエイ解析、主成分分析等の多変量解析を用いることで、microRNAのターゲットとなる標的遺伝子群の細胞内情報伝達系に及ぼすmicroRNAの役割が解析出来ると考える。また、その中で炎症、細胞死に関連する遺伝子に影響を及ぼす可能性があると考えている。
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Causes of Carryover |
来年度は、次世代シーケンサーによるmicroRNAの網羅的発現解析で絞り込まれたmicroRNAに関して、リアルタイムPCR法でより定量的な発現解析をする予定である。
また、炎症、細胞死に関連するmicroRNAが候補となった場合、血管内皮培養細胞であるHMEC-1細胞に、microRNAを遺伝子導入する事で、以下に変化するかを実験解析する予定である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
主に、実験消耗品代、情報収集のための学会参加費に使用予定である。
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