2014 Fiscal Year Research-status Report
ES細胞由来神経前駆細胞を用いた、脳血管障害の神経再生療法への挑戦
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26462772
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
秦 龍二 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (90258153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武山 直志 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (00155053)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脳虚血 / 神経幹細胞 / ES細胞 / 再生医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年胚性幹細胞(= ES細胞)から神経細胞への分化誘導法が著しく発達し、SFEB法(serum-free floating culture of embryoid body-like aggregate)を用いると、効率良く神経前駆細胞(= NP)に分化誘導できるようになった。更には大脳皮質になることが運命づけられた大脳皮質神経前駆細胞(= CNP)を分化誘導することも可能となってきた。そこで本研究ではES細胞由来CNPを用いて、脳血管障害に対する革新的な神経再生治療法の開発を目的としている。研究1年目の本年は、まずES細胞から作製したCNPを大脳皮質のみに脳梗塞を起こす脳虚血モデルマウスに移植し、神経再生療法としての有効性を検討した。まずマウス中大脳動脈閉塞モデルを用いて、閉塞直後、閉塞後3日目、閉塞後10目にCNPを移植した。その結果、中大脳動脈閉塞後3日目に移植したマウスは全例3日以内に死亡した。中大脳動脈閉塞直後、と中大脳動脈閉塞後10日目にCNPを移植した群で1ヶ月後にCNPが生着しているかどうかを検討した所、中大脳動脈閉塞後10日目に移植した群で有意に生着CNPの量が多かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験を行っているうちに、より詳細な検討を行う為には、新たな機器の購入が必要であることが明らかとなった。このため、一部の実験に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究2年目にあたる本年は脳梗塞作成後10目にES細胞由来大脳皮質神経前駆細胞を脳移植する。その際、移植する神経前駆細胞の量を変えることで、ES細胞由来大脳皮質神経前駆細胞に脳虚血に対する神経保護効果があるかどうか評価する。
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Causes of Carryover |
1年目は、実験を行いデータを解析してみた所、より詳細な検討が必要であることがわかった。このため新たな機器の購入が必要となった。これにより一部の実験で、十分には研究を進めることが出来なかった。本年度は必要な実験機器を購入し、計画の遅れを取り返す予定である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2年目の本年は実験に必要な機器を購入し、研究の推進を図る。
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Research Products
(1 results)