2015 Fiscal Year Research-status Report
口腔扁平上皮癌に対する新規癌抗原の同定と臨床応用に向けての研究
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26463051
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
小林 淳一 札幌医科大学, 医学部, 助教 (80404739)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 口腔がん / 腫瘍免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔がんに対する治療法には外科療法、化学療法、放射線療法を単独または併用する治療法が一般的である。これらの治療法においても新たな試みがおこなわれ治療成績は向上してきている。しかし、未だに一長一短がある。そこで本研究の目的はがん患者の治療成績 の向上、QOL向上を目指す事にある。申請者らはQOL向上につながる可能性のある新たな治療法としてがんワクチン療法に着目し、新規 がん抗原の同定により有効ながんワクチン療法の研究を進めている。 新規がん抗原同定のために自家がん細胞株とそのCTLのペアの樹立を目指し、札幌医科大学附属病院歯科口腔外科にて治療された頬部 口腔扁平上皮がん患者の生検組織よりがん細胞株の樹立に成功し、樹立したがん細胞株の患者のPBLあるいはTILを分離し、rI l-2(50IU/ml)を加えたAIM-VRMediumでの培養を行い、X線照射した自家がん細胞株とPBLあるいはTILとの混合培養を繰り返し行い、CTL を誘導を行い、自家がん細胞株とそのCTLのペアの樹立に成功した。現在、CTLによる自家がん特異的破壊機構の解析を行う予定であり 、誘導されたCTLの細胞表現型を各種単クローン抗体を用いて、FACS(fluorescence activated cell culture)calburにて検討を行い、 自家がん特異的細胞傷害機構の解析を行う。いずれもNK活性、LAK活性は除外した条件で行う。CTLの認識する抗原ペプチドの提示分子 (HLA分子)の決定を各種単クローン抗体を用いた細胞傷害活性抑制試験で行う事も予定している。新規がん抗原が同定できればがん ワクチン療法の研究を進める事につながり、予防、生存率の向上、QOLの向上につながる重要な課題の一つであると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新規がん抗原同定のために自家がん細胞株とそのCTLのペアの樹立を目指し、札幌医科大学附属病院歯科口腔外科にて治療された頬部 口腔扁平上皮がん患者の生検組織よりがん細胞株の樹立に成功し、そのCTLのペアの樹立に時間を要したが、現在、CTLによる自家がん特異的破壊機構の解析を行うところまで進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
新規がん抗原同定のために自家がん細胞株とそのCTLのペアの樹立を目指し、、樹立したがん細胞株の患者のPBLあるいはTILを分離し 、rIl-2(50IU/ml)を加えたAIM-VRMediumでの培養を行い、X線照射した自家がん細胞株とPBLあるいはTILとの混合培養を繰り返し行い 、CTLを誘導を行う。自家がん細胞株とそのCTLのペアの樹立に成功したため、CTLによる自家がん特異的破壊機構の解析を行なっている。誘導されたCTLの細胞表現型を各種単クローン抗体を用いて、FACS(fluorescence activated cell culture)calburにて検討を行い、 自家がん特異的細胞傷害機構の解析を行う。いずれもNK活性、LAK活性は除外した条件で行う。CTLの認識する抗原ペプチドの提示分子 (HLA分子)の決定を各種単クローン抗体を用いた細胞傷害活性抑制試験で行う事も予定している。また、すでに樹立された自家がん 細胞株とそのCTL cloneを用いて抗原の同定を行う。さらに、すでに樹立した自家CTL cloneに認識されないがん細胞株と自家CTL clon eに認識されるがん細胞株のDNA マイクロアレイを行い発現の違いを検討し、免疫逃避に関する遺伝子かどうか検討する。免疫逃避に 関連する可能性がある遺伝子を同定し、遺伝子の発現を抑制して検討をおこなう。すでに樹立した自家CTL cloneに認識されないがん 細胞株を傷害するCTL cloneを新たに樹立し解析を行い、抗原の同定を行う。 新規がん抗原が同定できればがんワクチン療法の研究を進める事につながり、予防、生存率の向上、QOLの向上につながる重要な課題 の一つであると考える。
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Causes of Carryover |
当初の実験計画よりも自家癌細胞株の樹立に時間を要したため、その先に進む実験計画に遅れが生じて次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度予定していた実験計画からの遅れを解消し、実験計画を遅れなく予定通り実施する。
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[Journal Article] Relationship Between Mandibular Ramus Height and Masticatory Muscle Function in Patients With Unilateral Hemifacial Microsomia.2016
Author(s)
Suzuki N, Miyazaki A, Igarashi T, Dehari H, Kobayashi JI, Miki Y, Ogi K, Nagai I, Sonoda T, Yotsuyanagi T, Hiratsuka H.
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Journal Title
Cleft Palate Craniofac J
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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