2014 Fiscal Year Research-status Report
マウス脳梗塞モデルにおける脱分化脂肪細胞移植による中枢神経再生
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26463082
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
小谷 順一郎 大阪歯科大学, 歯学部, 名誉教授 (40109327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸本 直隆 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (50610911)
百田 義弘 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (60247880)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脱分化脂肪細胞 / 中枢神経再生 / 脳梗塞 |
Outline of Annual Research Achievements |
大阪歯科大学附属病院における口腔外科手術時に切除され,術後廃棄予定の頬脂肪体を採取(約1 g)し、天井培養法を用いて脱分化脂肪細胞(dedifferentiated fat cells: DFAT cells)を樹立した。またGFPトランスジェニックマウスから全身麻酔下に鼠蹊部より脂肪組織を採取(約1 g)し、同じく天井培養法を用いてDFAT cellsを樹立した。両細胞を増殖させ、Passage 2-3を凍結している。必要に応じて解凍、増殖させ細胞移植に用いる予定である。 ヒト頬脂肪体由来DFAT cellsに関してはフローサイトメトリーを用いた細胞表面抗原の解析を行った。ヒト頬脂肪体由来DFAT cellsはSTRO-1、CD44、CD90、CD105、CD166陽性であり、またCD19、CD45、CD146陰性であった。またneural-conditioned mediumにてDFAT cellsを培養したところ、細胞塊は免疫組織化学にてNestin陽性であった。 また現在申請書に記載した方法で虚血領域が大脳皮質に限局した再現性の良いマウス脳梗塞モデル作成手技の確立を進めている。今後はヒト頬脂肪体由来DFAT cells移植による中枢神経再生能に加え、GFPトランスジェニックマウス由来DFAT cells移植を行うことで、中枢神経再生がドナー、ホストどちらの細胞由来か評価可能となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒト頬脂肪体由来DFAT cells、またGFPトランスジェニックマウス由来DFAT cellsは樹立済みである。またヒト頬脂肪体由来DFAT cellsをneural-conditioned mediumにて培養し、神経幹細胞マーカーであるNestinの発現を評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
虚血領域が大脳皮質に限局した再現性の良いマウス脳梗塞モデルを作成するためには顕微鏡下での精密な手術手技が必要なため、今後は分担研究者や連携研究者の指導の下、手技の正確性向上に努める。
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Causes of Carryover |
モデル動物作成が予定より少し遅れた関係で動物購入、飼育に関する費用が予定より少なかったことが考えられる。またDFAT cellsの分子生物学的評価(PCRなど)にかかる費用が予定よりも少なかったことも理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記に記載した動物購入、飼育にかかる費用、PCRなど分子生物学的評価に必要な試薬や物品にかかる費用に平成26年度からの繰り越し分を充てる。また平成27年度予算に関しては申請書通り、実験動物購入費、組織培養関連費に充てる。
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