2016 Fiscal Year Annual Research Report
Testing validity of evaluating skin blood perfusion by our developed device for the prediction of pressure ulcers
Project/Area Number |
26463208
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Research Institution | Tsuruga Nursing University |
Principal Investigator |
伊部 亜希 敦賀市立看護大学, 看護学部, 准教授 (80452431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石澤 美保子 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10458078)
宮嶋 正子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (40461181)
阿曽 洋子 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (80127175)
林 愛乃 敦賀市立看護大学, 看護学部, 助教 (20735310)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 皮膚血流 / 血流推定 / 褥瘡予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
褥瘡発生は、皮膚の発赤が持続するかを目視にて判断し、直接的に皮膚の血流を評価するものではない。そのため、個人により褥瘡発生の判断が異なる。そこで、血流が熱移動の調節に主導的な役割を果たしていることに着目し、皮膚に熱を加えた際の皮膚表面温度応答から皮膚組織血流量を推定することで皮膚血流が評価できるツールを考案した。 本研究の目的は、本ツールの実用性を検証することであり、平成28年度は、一般病院に入院中であり、褥瘡発生リスクが高い長期臥床高齢者を対象とし推定血流量値を求めた。測定部位は、骨突出部位である踵骨部と周囲の健常皮膚とし、被覆環境の変化により血流の増減を生じさせ、測定をおこなった。また、対象者が病室のベッド上で臥床している状態で平成27年度と同様の機器を用いて、熱刺激を皮膚に加えた際の皮膚表面温度を測定した。各部位の血流量は、われわれが考案したシステムを用いて、測定された皮膚表面温度応答から推定した。 長期臥床高齢者と地域に居住しADLが自立している高齢者との推定血流量値を比較した結果、ADLが自立している高齢者に比べ、長期臥床高齢者の環境変化に伴う血流量の増減は半分程度であった。このことは長期臥床高齢者において血流循環量が少ないことを反映しており、本ツールが血流の状態を捉えていることが示された。また、長期臥床高齢者における踵骨部と周囲の健常皮膚の、部位別での比較においても、踵骨部がより血流量が低い値を示しており、本ツールの妥当性が示唆された。
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