2014 Fiscal Year Research-status Report
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26463242
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
大津 廣子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (70269637)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 指導言語 / 演示 / 看護技術 / 看護教員 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、「コーチング・メンタルモデルの考え方を参考にし、演示時に用いられる指導言語を含めた指導行動を分析し、看護技術教育における効果的な演示方法について明らかにする」ことが目的である。そこで、26年度は「看護技術の効果的な演示方法を明らかにするために、看護技術の演示時に用いている指導言語の意味とその実態を明らかにする」ことを目的に実施した。【研究方法】質的記述的方法 【研究対象】研究協力の承諾が得られたA県、B県内の看護系大学で、基礎看護技術の学内実習において生活援助技術又は診療援助技術の演示を実施している看護教員7名 【データ収集】①データ収集時期は、生活援助技術及び診療援助技術の授業が行われる平成26年10月~平成27年7月とした。②学内実習において演示している対象者が演示時に発言している言語をICレコーダーを用いて録音した。③録音終了後に、「演示時に発生した言語の中で、学習者にもっとも伝えたい言語は何か、その理由は?」「演示を行う際に多く使用していた言語は何か」などについて半構成的質問紙を用いて、60分程度の面接を実施した。【分析方法】学内実習時や面接時に得られた内容は逐語録を作成し、指導言語の意味に関する内容を抽出し分析する。 【結果】診療援助技術に関する技術のデータが収集できていないために、すべてのデータを分析することができていない。生活援助技術に関する技術の学内実習時の演示をみると、教員の演示時に用いている言語は、手順の内容であり、動作をイメージさせるような比喩言語の使用は見られなかった。 なお、本研究は、愛知県立大学研究倫理審査委員会の承認を得て実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
26年度は、本研究の初年度にあたる。一般的に基礎看護技術の授業は生活援助技術と診療援助技術に区分して授業を展開しているところが多い。そのために26年度の研究目的を達成するためには、生活援助技術に関する技術の演示場面と診療援助技術に関する技術の演示場面の両方からデータを収集した方がよいと考えた。カリキュラムの進度をみると、生活援助技術は10月からであり、診療援助技術は4月からの大学が多いことから、授業の進度を考慮し、データ収集期間を、平成26年10月から平成27年7月とした。そのために研究の進捗状況は予定よりやや遅れており、現在は診療の援助技術に関するデータの収集途中である。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度は、26年度の研究目的であった看護技術の演示時に用いている指導言語の意味とその実態を明らかにする。その後、看護技術のコーチング・メンタルモデルを参考にして演示モデル案を作成する。そして、作成した演示モデル案を用いて、予備調査を行う。
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Causes of Carryover |
26年度の研究は、まだデータ収集途中の段階である。そのために、残りの研究補助への人件費、対象者への謝礼、全データのテープ起こしを業者に依頼していないために26年度の助成金に未使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度の研究目的を達成するために、残りのデータ収集時の対象者への謝礼と研究補助への人件費、加えて、すべてのデータ収集終了後に、データのテープ起こしを業者に依頼するために、その費用として使用する。 また、27年度は演示モデルを作成し、予備調査を実施する。そのために27年度の助成金は、研究補助の人件費、予備調査協力謝礼、成果発表のための国内旅費として使用する。
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