2017 Fiscal Year Annual Research Report
Relationship between Ability of Nursing Teachers in Demonstrating Nursing Skills and Their Language Used in the Demonstration
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26463242
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Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
大津 廣子 鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 教授 (70269637)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 看護技術 / 演示 / オノマトペ / 寝衣交換 / イメージ明瞭性 |
Outline of Annual Research Achievements |
29年度は、27年度、28年度に収集したデータをもとに、看護技術のデモンストレーションにおいて、教員が用いるオノマトペと比喩表現を、学生がどのように認識しているかを分析し、効果的な指導言語について検討した。その結果、オノマトペと比喩を使用する頻度は、66.6%の者が毎日「擬態語」を使用し、64.3%が「擬音語」を使用していたが、比喩を使用している者は少ない傾向であった。このことから、演習時のデモンストレーションで、動作をイメージしやすいオノマトペを用いることは学生の理解度や再現性を高めるために有効であると考える。ただし、比喩を用いる場合には主に直喩の使用や、視覚等の感覚を連動させるなど、理解しやすくする工夫が必要となる。 次に②寝衣交換技術の演示時のオノマトペ使用の有無によるイメージ想起の明瞭性について分析した。「寝衣交換技術のイメージ明瞭性調査票」は西田ら(1981)が開発した「運動イメージ明瞭性テスト」を参考に寝衣交換技術用に作成した。分析は、寝衣交換技術のイメージ明瞭性(1:全くイメージが現れない~4:鮮やかである)を得点化し、t検定により分析した。その結果、演示後のイメージ明瞭性は、オノマトペの使用の有無により有意な差は見られなかったが、20項目中、14項目においてオノマトペを使用しない群の方がイメージ性は高かった。演示前後のイメージ明瞭性については、オノマトペを使用した群では、「背部のしわを伸ばす時の力の感じ方」「古い寝衣を取り除き、新しい寝衣を引き出す時の寝衣の肌触り」の2項目において、演示後の明瞭性が有意に高かった。これらのことから、オノマトペの使用は複雑な動作を学習する際に効果が得られやすい一方、具体的な内容をうまく理解できなくなるという短所が確認された。
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Research Products
(3 results)