2015 Fiscal Year Research-status Report
適切な看護介入のための看護アセスメント能力強化プログラムの策定と評価
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26463243
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
曽田 陽子 愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (80405224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 万喜子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (50170163)
佐藤 美紀 愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (10315913)
大島 弓子 豊橋創造大学, 保健医療学部, 教授 (50289758)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 看護アセスメント / クリティカルシンキング / 教育プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、看護アセスメントから対象者にとって看護の必要な状態・看護診断を的確に臨床判断し介入する過程を、クリティカルシンキングを活用して適切に進めることができる能力を身につけるためのトレーニングプログラムを策定し、それを評価することである。 本年度は平成26年度に行った和文献による看護診断の研究状況の検討結果について論文化して発表した。この検討は、看護アセスメント能力の向上を図る上で必要な能力を精選するための基礎となるものである。検討の結果、わが国の看護診断研究において、看護診断の正確性とクリティカルシンキングの関係を検討した原著論文は1件のみであり、その研究では正確性とクリティカルシンキングの間に統計的に有意な関連が見出されていなかった。和文献の検討に引き続き、平成27年度は英語文献の検討を行った。対象文献は84件であった。Lunney M.が提唱する看護診断研究の分類によると、84件中、内容妥当性検証の研究が13件と最も多く、次いで概念分析12件、診断の正確性研究9件であった。診断の正確性研究では、類似性を判断する看護師の思考プロセス研究などがみられた。思考プロセスを分析する研究において、クリティカルシンキングの重要性は多く唱えられていたが、具体的な方法としてプログラム化された文献は見あたらず、プログラムを開発する本研究の重要性が再確認された。平成26年度、27年度の文献検討を活かして、平成28年度はプログラムの具体的な作成と実施に取り組んでいく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年度、27年度ともに文献検討に長時間を要したが、看護アセスメント/看護診断の能力を強化するためには、クリティカルシンキングなどの思考力の鍛錬の重要性が再確認された。研究計画の上ではやや遅れているが、本研究を進める上で必要な検討期間であったと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度までの文献検討を基に、定期的な検討会を企画して具体的なプログラムの内容と方法の検討、評価基準の作成、研究倫理審査の申請を行う。
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Causes of Carryover |
研究対象者のリクルートや研究の会議のための旅費等を試算していた。しかし、研究分担者が多忙を極め、対面会議を取りやめてメール会議としたこと、文献検討に時間をかけ、研究対象者のリクルートを次年度に行うこととしたため、予定よりも低価の支出となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度は教育プログラムの中心的内容の検討を行うため、定期的な対面会議を行う。また、NANDA-Iの国際カンファレンスに参加して、世界の看護アセスメント/看護診断の動向について情報収集を行う。さらに研究対象者のリクルートを行う。これらに必要な旅費に充て、計画的に支出する予定である。
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Research Products
(2 results)