2015 Fiscal Year Research-status Report
インドネシア人看護師候補者の就労に関する現状把握と就労研修モデルの開発
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26463289
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
益 加代子 愛知県立大学, 看護学部, 講師 (80511922)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 千冬 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (60272267)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 外国人看護師候補者 / 経済連携協定 / 就労研修モデル / インドネシア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、EPAによるインドネシア人看護師候補者の受入れ施設の就労研修の現状把握のために受入れの事例調査を行い、就労研修モデルを開発することである。平成27年度は(1)インドネシア人看護師受入れ施設の就労研修の現状把握として、成功事例の調査の計画と(2)インドネシア国内の看護基礎教育、臨床での看護実践および継続教育の現状把握を予定していた。 (1)については、計画段階では成功事例として複数年にわたり候補者を受入れており、国家試験合格者を輩出している施設でのヒアリング調査を予定していたが、就労研修の現状をより詳細に把握するために、候補者が働く病棟内で参加観察を実施している。インドネシア人看護師候補者は看護補助者として日常生活援助を中心にケアを実践しているが、主に日本人看護助手との協働が中心で、その仕事内容も概ねルーチン化したものとなっていた。またカルテなどを通して患者情報を把握することがないため、看護師から伝達された大まかな情報をもとにケアを提供しており、もともと母国で看護師として培ったアセスメント能力の発揮にはつながっていない現状がみえてきた。また、候補者自身、国家試験の学習は就労時間中に確保されている学習時間のみであり、就労を通して国家試験につながる学習をしている認識は低かった。今後は日本人看護師へもインタビューも行いながら、さらに就労研修内容を分析していく。 (2)については、文献を中心にインドネシア国内での看護基礎教育の現状把握はできた。現在インドネシア国内の大学へ調査を依頼中であり、平成28年度内に出張期間を確保して調査する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インドネシア人看護師候補者の受入れ施設に対するヒアリングやフィールドワークは順調にすすんでいるが、さらに施設数をふやして実態を把握していく必要がある。 また、平成27年度内に予定していたインドネシア国内での調査の日程が確保できなかった。今年度中に行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、現在行っている受入れ施設でのフィールドワークを継続して行う。また、施設数を増やして、より詳細に就労研修の状況を把握していく。 そして、インドネシア国内の看護基礎教育機関および病院において、看護基礎教育や卒後継続教育・研修の実態を把握する予定である。
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Causes of Carryover |
平成27年度の調査は近県で実施したために、調査費用が予定より少なかった。また、予定していたインドネシアでの調査は、出張期間を確保できなかったために今年度に延期したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度に引き続き、フィールドワーク調査にかかる費用(調査旅費、データ入力費等)が必要になる。 また、平成27年度に予定していたインドネシアでの調査を今年度に行うため、調査旅費、翻訳・通訳経費等にあてる。
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