2014 Fiscal Year Research-status Report
心不全患者の療養生活支援のためのセルフモニタリング評価尺度実用化プログラムの開発
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26463331
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Research Institution | Konan Women's University |
Principal Investigator |
服部 容子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 准教授 (20337116)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | セルフモニタリング / 心不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、先行研究で開発した心不全患者の療養生活支援のためのセルフモニタリング評価尺度(Evaluation Scale for Self-Monitoring by Patients with Heart Failure:ESSMHF)を心不全患者の健康管理の適切さや困難状況を的確に把握できるツールとして実用化することを目指して、質問項目の見直しと評価方法の再検討を行った。ESSMHFの対象となる方に、質問項目のわかりやすさ、回答しやすさ、回答中の印象、問題点の状況等を確認する調査を実施した。その結果、質問項目がわからないという事はないものの、質問数が多く負担感があること、回答の際に迷う項目があることがあきらかになった。その一方で、調査項目を見て、どのような健康管理が必要なのか、自分自身ができていない対応が感じられてくると、自己を振り返る質問項目で構成されており、質問項目の内容は妥当であることも明らかになった。引き続き、ESSMHFの構成概念妥当性の検証を行いながら、質問項目の調整を行い、より回答しやすい、活用しやすいESSMHFの作成を目指す必要があると考えられた。 また、幅広い対象者がESSMHFを活用し、健康管理に関する知識を得られる媒体として、ESSMHFをセルフチェックとして実施できるホームページを開設し、アクセスしやすい環境整備に取り組んだ。今年度は、セルフチェックとその説明で構成するシンプルなホーム―ページを作成するにとどまっており、今後は、ホームページに健康管理および心不全兆候の早期発見と早期対応に関する情報を掲載したり、セルフチェックの結果、各自がどのような健康管理状況にあるのか、またどのような改善が必要なのかを示唆できるホームページに拡大していくことを目指し、心不全患者支援の基盤作りに励む必要があると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目は、先行研究で開発した心不全患者の療養生活支援のためのセルフモニタリング評価尺度(Evaluation Scale for Self-Monitoring by Patients with Heart Failure:ESSMHF)を心不全患者の健康管理の適切さや困難状況を的確に把握できるツールとして実用化することを目指して、質問項目の見直しと評価方法の再検討を行う予定としていた。再検討にはまだ余地があるので継続する必要があるものの、課題は明らかになったため、順調に進んでいると評価できる。今後は、改善点をどのように反映するかを吟味し、修正案を出す必要があると考えられる。 また、評価尺度の活用可能性を広げるために、ホームページの開設を予定していたが、初年度に開設することができたため、予定通り進められていると評価できる。ただし、その機能や構成は、まだ十分ではないため、より活用しやすいセルフチェック機能を付加するとともに、心不全とともに暮らす人々が自分の状況をより理解したり、疑問を解決できるサイトとして成長できるよう、コンテンツを増やしていくことが必要であると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
心不全患者の療養生活支援のためのセルフモニタリング評価尺度(Evaluation Scale for Self-Monitoring by Patients with Heart Failure:ESSMHF)の質問項目の見直しと評価方法の再検討を行った結果、質問項目のわかりやすさ、回答しやすさ、回答中の印象、問題点の状況等を確認する調査を実施した。その結果、質問項目がわからないという事はないものの、質問数が多く負担感があること、回答の際に迷う項目があることがあきらかになった。その一方で、調査項目を見て、どのような健康管理が必要なのか、自分自身ができていない対応が感じられてくると、自己を振り返る質問項目で構成されており、質問項目の内容は妥当であることも明らかになった。 この結果を踏まえて、平成27年度は、ESSMHFの構成概念妥当性の検証を行いながら、質問項目の調整を行い、より活用しやすいESSMHFの構築を目指して、内容の検討を継続しながら完成を目指すこととする。 また、ESSMHFを活用しながら健康管理に関する知識を得られる媒体として構築したホームページは、まだまだ内容不十分であり、セルフチェック機能が漠然と存在するのみである。療養生活を自身で営む心不全患者が不安なこと、心配なことを解決しながら、健康管理能力を高める知識を得られるホームページになるように、コンテンツの充実が必要な状況にあると考えられる。よって、平成27年度は、心不全兆候の早期発見と早期対応に関する情報を掲載したり、セルフチェックの結果、各自がどのような健康管理状況にあるのか、またどのような改善が必要なのかを示唆できるホームページに拡大していくことを目指し、心不全および健康管理に関する情報発信サイトとしてホームページが活用されるものになるように、内容を精選しながら、拡大していく必要があると考えられる。
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Causes of Carryover |
心不全患者のセルフモニタリング状況を調査し、療養生活支援に役立つツールとしてwebページの作成に取り組んだが、思った以上に人件費はかからず、その他費目としてwebページ作成費用で済ませることができたため、差額が生じた。 コストカットができた状態でwebページの作成を開始することができたが、未完成であり、今後もwebコンテンツの追加や修正が必要な状況であるので、無駄な経費が掛からないように考えながら、着実に成果を上げていきたいと考えている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額として残った66382円は、継続するwebページの内容充実費用として活用していきたいと考えている。webページを療養生活支援に役立たせるためには、分かりやすい文章や画像の投稿が必要であるとともに、厚みのあるコンテンツでボリュームを増やす必要があるため、その経費として次年度分に上乗せして使用していければ有難いと考える。
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Remarks |
本webページは未完成であり、今後もコンテンツの追加、内容の充実と見直しを行うため、タイトルを含め、引き続き修正されていく予定である。
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Research Products
(1 results)