2014 Fiscal Year Research-status Report
補助療法を受ける乳がん患者のライフサポートプログラムの開発
Project/Area Number |
26463343
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
国府 浩子 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (70279355)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柊中 智恵子 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 准教授 (60274726)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 乳がん / ライフサポート / 体重 / がん看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は「補助療法を受ける乳がん患者のライフサポートプログラム」を開発することである。初年度である本年度は、乳腺外科に通院しホルモン療法を受けている患者49名を対象に質問紙調査と診療録調査を行い、ホルモン療法中の体重変化と体重変化に影響を及ぼす要因を明らかにした。 対象者の年齢は平均58.7歳、閉経後33名(67%)、14名(29%)が化学療法を経験し、ホルモン療法を30.1±14.7ヶ月行っていた。術前体重は平均55.3Kg、現在の体重は平均56.6Kg、BMIは平均23.4であった。現在の体重が術前体重に比べ-5Kg以上の者は2名(4%)、-5~0Kgの者は11名(23%)、0~5Kg未満の者は27名(56%)、5Kg以上の者は8名(17%)であった。術前体重に比べ現在の体重のほうが重く(p=0.011)、51歳以下は65歳以上に比べ増加していた(p<0.05)。自宅で定期的に体重測定している者は41名(84%)であり、そのうち21名が体重は増えていると回答していた。ホルモン療法開始前と調査時において血清総タンパクは7.2 g/dlから6.9 g/dl、血清総コレステロールは199.9g/dlから204.4 g/dl、中性脂肪は144.91から141.9であった。ホルモン療法開始後に食欲や間食、嗜好の変化はあまり感じていなかった。33名(67%)が食事内容に注意しており、カロリーや食事のバランスを気にし、油っぽいものを控えているものが多かった。仕事の変化は14名(辞めた6名、変えた3名、短くした6名)にあり、運動習慣がある者は16名(33%)であった。家事時間が4時間以上の者は20名(41%)であり、82%が家事時間の変化がなかった。また、簡略更年期指数平均44.38点であり、強い更年期症状はなかった。治療期間やホルモン剤の違いによる体重変化など分析を継続している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ホルモン療法中の対象者の体重測定が確実に行われておらず、対象者数が少なくなった。また、体重増加の要因として挙げられている過剰な食事摂取や活動量の急激な低下などが結果としてあらわれず、直接関連要因が明らかにならなかった。そのため、計画を再検討し、遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
対象施設を増やすとともに身体活動量の測定や食事摂取量の測定方法の見直しにより、再調査を行う。また、生活の実態と身体活動に関する認識調査を並行して行う。
|
Causes of Carryover |
調査が遅れたため使用予定であったアルバイトの人件費の支出がなく、購入予定であった身体活動量測定器や分析に使用するPCを購入できていないため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究計画が遅れ気味であるため、短期間に多くの対象者への調査を実施するためにアルバイトの雇用、身体活動量の測定器の購入費、分析に使用するPCとソフトの購入にあてる。
|
Research Products
(1 results)