2016 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of autogenic training for insomnia in ambulatory cancer patients
Project/Area Number |
26463360
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Research Institution | Saku University |
Principal Investigator |
箕輪 千佳 佐久大学, 看護学部, 助教 (10520835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮原 香里 佐久大学, 看護学部, 助教 (30520837)
二神 真理子 佐久大学, 看護学部, 助教 (70636381)
柳澤 佳代 佐久大学, 看護学部, 助手 (90711937)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | がん看護 / 不眠 / 不安・抑うつ / QOL |
Outline of Annual Research Achievements |
外来通院中の乳がん患者と一般女性の不眠の有無と不眠に影響する要因を調査比較し、乳がん患者の不眠に自律訓練法による介入試験を実施する際の資料とすることとした。乳腺外科の外来を受診する乳がん患者と、検診などで訪れた女性を一般女性として研究対象とし、基本属性、EORTC QLQ C-30、HADSを用いて調査した。 528の調査票の入った封筒が持ち帰られ、研究者に返送されたのは292 (回収率55.3%)、そのうち記入漏れのない287を有効回答とした(有効回答率98.3%)。287名の対象者の平均年齢は51.7 (SD 11.7) 歳、一般女性者の57.9%、乳がん患者の57.6%が不眠ありと答え、有意差は無かった。そこで、全対象者を不眠の有無で2群に分け比較すると、12歳以上の子供の同居、HADS-不安、HADS-抑うつ、役割機能、息切れ、食欲不振、疲労感、疼痛、情緒機能、認識機能、社会生活、経済的困難、全般的健康状態の13項目で有意な差が認められた。不眠の有無を従属変数とし、有意差がみられた13項目を一括投入し多変量ロジスティック解析を行ったところ、12歳以上の子供との同居でオッズ比(OR)0.404、HADS-抑うつOR 1.137、疲労感でOR 1.026と有意な影響が認められた。 研究者らの予測に反して、乳がん患者と一般女性で不眠だと自覚している人数の割合に差はなかった。そして、疲労感と抑うつが不眠を増加させる方向に影響し、12歳以上の子供との同居は不眠を減少させる方向に影響していた。乳がんの女性ばかりでなく女性一般の多くが不眠・疲労感・抑うつを抱えている可能性があることから、それらをスクリーニングし支援していくことが必要と考える。支援の方法の一つとして、自律訓練法をはじめとするセルフリラクセーションが考えられ、今後その有用性や効果的な支援方法の検討が必要である。
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