2015 Fiscal Year Research-status Report
腎臓リハビリテーションにおける日常生活影響と長期継続要因の解明
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26463361
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Research Institution | Graduate School of Health Care Science, Jikei Institute |
Principal Investigator |
飛田 伊都子 滋慶医療科学大学院大学, 医療管理学研究科, 准教授 (30362875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 正人 大阪市立大学, 文学研究科, 名誉教授 (70106334)
猪阪 善隆 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00379166)
小林 珠実 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (50382263)
山下 哲平 滋慶医療科学大学院大学, 医療管理学研究科, 助教 (50617420)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 医療・福祉 / 腎臓リハビリテーション / 運動評価 / 価値判断 / 行動分析学 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、研究実績として以下の2点が挙げられる。 1.透析運動用具の改良 平成26年度には慢性血液透析患者が透析治療中に臥床のまま実施できる下肢運動の用具を開発し、左右の足関節にベルト状の用具を装着しベルト間にトレーニングラバーチューブを連結する運動用具を開発中であったが、その運動用具が完成した。現在、運動用具の改良に伴い、運動プログラムのDVDを新規に作成中である。この運動用具の完成により、医療施設によって異なるベッドや治療用椅子にも適用でき汎用性が期待できると考える。
2.慢性血液透析患者における運動の介入による身体的影響 現在12名の透析患者が運動プログラムを実施している。その評価として体力測定、質問紙調査、検査データを収集している。体力測定は、膝伸展筋力、握力、6分間歩行テスト、time up & go test(TUG)、感覚検査、short physical performance battery(SPPB;立位バランス、4m歩行、5回立ち上がりテスト)、心肺運動負荷試験(CPX)、体液量測定にて評価した結果、握力、6分間歩行テスト、time up & go test(TUG)、5回立ち上がりテストの平均値で、介入前、介入1ヵ月後、介入3ヶ月後では改善傾向がみられたが、統計学的有意差はみられなかった。質問紙調査は、SF-8、FIM、IPAQ、LSA、価値判断、食事等の調査を実施している。検査データとしては、Alb値、GNRI、透析効率、CPX、In Bodyを採用している。質問紙調査および検査データにおいては、透析学的有意差はみられなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は、改良を重ねていた透析運動用具が完成し、少しづつ対象者を増やしている状況である。また、運動の有効性評価の指標も決定し、定期的な評価が可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
当該研究は、腎臓リハビリテーションという枠組みの中の透析患者を対象とした介入を検討しており狭義の腎臓リハビリテーションに該当する。しかし、本来の腎臓リハビリテーションを広義に解釈すると、今後は保存期の腎不全患者(CKD)のリハビリテーションを考慮する必要がある。 当該研究の成果をまとまる一方、今後の腎臓リハビリテーションにおけるシステマティックな体制構築を検討する必要がある。
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Causes of Carryover |
データ入力等に関わる人件費を計上していたが、当該年度は研究分担者が担当したため次年度に繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度は分析等の最終段階であるため、人件費等が発生することが見込まれる。
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Research Products
(3 results)