2015 Fiscal Year Research-status Report
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26463368
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
野口 真貴子 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (30459672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村山 より子 上武大学, 看護学部, 教授 (70289875)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 母親の食習慣 / 食事バランス / 主食制限 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、次世代を担う子どもを育てている母親の食習慣を明らかにすることである。そのために、生活習慣を確立する時期である幼児期の子どもをもつ全国の母親を対象に、日常的な食習慣を量的、質的調査を行い、その結果をもとに母子の健康を支える食生活ガイドを作成し、子どもを育てている母親の健康の重要性を示し、健康教育につなげるる予定である。 今年度は、四国地区のデータ収集を実施した。これまでのデータ収集は、量的データは160件、質的データは15件収集し、分析を合わせて行っている。これまでの分析結果は、視点を変えて全国規模の学会発表を2件実施し、今後も予定している。 これまでの分析結果では、「食事バランスガイド(農林水産省・厚生労働省,2005)」にしめされた基準に則ったバランスのよい食事をしている母親はいなかった。また主食が推奨よりも少なく、主菜が推奨量よりも多く摂取している傾向が全国的に認められた。この傾向は、地域また母親の体格による有意な差はないことから、炭水化物を少なく摂取する傾向が全国的に認められるといえる。質的調査からは、主食を制限する食習慣を子どもに意図的に行っているという母親はいなかったが、このような母親の食習慣が無意識に子どもにも伝搬している可能性が考えられる。 引き続き、データ収集をすすめ、食事のバランスについて、最新のエビデンスをふまえて、本研究結果から健康教育内容を考察する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度でデータ収集を終了する予定であったが、3月に実施予定の調査が、調査協力を得ていた調査フィールドから調査実施直前の申し出により実施できなかったことから、やや進捗の遅れがある。しかし、平成28年度4月から5月に最終のデータ収集を実施する予定であること、これまで収集したデータの分析を進め、一部を発表しているから、おおむね計画通りに進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
量的、質的調査を6月まで実施し、最終的なデータ分析を行い、その結果をふくめて食生活ガイドの作成にむけて総括し、今後の研究につなげる予定である。 すでに国際学会に1件、全国規模の学会に1件の学会発表抄録を提出し、国際学会では査読中であり、国内学会は採用され、5月に発表予定である。 これまでの分析結果、学会発表内容をふまえ、総括した論文を作成する予定である。また幼児を育てている母親を対象とした食事ガイドを作成し、それを公表する。当初は、紙媒体での公表を予定していたが、より多くの母親や専門家がアクセスするためには、ホームページでの研究結果および食事ガイドの公表を検討したい。
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Causes of Carryover |
データ収集が調査協力施設からの申し出により中止となったことから、フィールド調査に関連する費用が残金となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度の上半期で新たに調査協力施設と調整し、調査を実施する予定。
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