2014 Fiscal Year Research-status Report
混合病棟の小児看護初心者を教育する中堅・達人のための小児看護人材育成プログラム
Project/Area Number |
26463439
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Research Institution | Kansai University of Social Welfare |
Principal Investigator |
倉田 節子 関西福祉大学, 看護学部, 教授 (50352050)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 真弓 関東学院大学, 看護学部, 教授 (40294558)
青木 由美恵 関東学院大学, 看護学部, 教授 (60347250)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 混合病棟 / 小児看護初心者 / 教育支援プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
1.混合病棟における小児看護教育および教育担当者の現状把握 混合病棟で初心者への教育を担当している小児看護経験3年以上および5年以上の看護師7名に半構成的面接法による面接調査を実施した。4施設から研究協力を得ることができ、病床数26~55の混合病棟での小児病床は10~27であった。看護師7名は、全員女性で、20代3名、30代3名、50代1名、平均小児看護経験年数は7.02年であった。面接内容は,混合病棟において小児看護初心者への教育を担当するうえでどのような工夫をしているか,どのようなことが困難か,その困難に対しどのように対処しているか等を中心とした。面接内容の分析から、成人患者とは違う特殊な小児ケアや、子どもよりも母親への関わりに戸惑う小児看護初心者への教育に困難を感じていることや、自分より年上の小児看護初心者への教育のやりづらさ、教育体制が整っていないことへの不安などが明らかになった。 2.育成プログラム作成に向けた検討 1.を基に,育成プログラムを実施する時期,時間,内容,アウトカム指標等を検討した。面接調査の分析結果から、混合病棟では、特殊性の高い小児看護からスタートさせたほうがよいという管理的な視点ではなく、小児看護初心者の立場になった教育支援が必要であることが示唆された。よって、病棟の研修等を尊重した上で次年度初心者を迎えるプログラムをスタッフとともに作成するための計画を立て、アウトカム指標として研究代表者が開発した尺度および既存尺度を使用し、プログラム前後の変化を把握することとした。以上の検討のために、専門家会議を2回実施した他にメールでも意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者の先行研究において協力を得た小児病棟を有する施設から混合病棟を選定して研究協力を求めたことで、協力が得やすく、面接調査がほぼ計画通りに進んだと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
育成プログラム試案の実施 1.育成プログラム参加者の選定:プログラムの参加者として、平成26年度に面接調査の協力を得た施設の中から選定し、施設責任者の同意を得て、参加者を募る。 2.育成プログラムの回数・時期:回数は,参加者の負担を考慮し,院内研修等の時期と重複しないように計画する。1回につき,30~40分とし,最低3回連続して実施する。プログラムにはリフレクションの勉強会を取り入れる。 3.評価指標等の調査:プログラム実施前後において、①研究代表者が開発した短期入院の子どもと家族への看護実践評価尺度23項目,②看護師の自律性測定尺度47項目,③参加者の性別,年齢,看護経験年数,小児看護経験年数,教育担当経験年数,小児病棟配置希望の有無,新卒からの継続小児病棟勤務の有無,卒業看護基礎教育課程,婚姻の有無,子どもの有無,④プログラム継続率(参加の程度)について調査し、プログラム実施前後の差を明らかにする。あわせて,プログラムの効果について,参加者への面接調査を行い、質的に分析する。
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Causes of Carryover |
研究協力者の都合で、面接調査の時期が年度末になった対象が1名いたため、それにかかる費用を繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
面接データ起こし費、資料作成費として使用
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