2016 Fiscal Year Research-status Report
親から子(精神障がい者を同胞にもつ)へのプレ心理教育スキルの獲得プログラムの開発
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26463499
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
甘佐 京子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (70331650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長江 美代子 日本福祉大学, 看護学部, 教授 (40418869)
土田 幸子 鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 准教授 (90362342)
牧野 耕次 滋賀県立大学, 人間看護学部, 准教授 (00342139)
小沢 加奈 滋賀県立大学, 人間看護学部, 助手 (10738040) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 家族支援 / 心理教育 / 精神看護 / きょうだい支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
H28年度は、海外での支援の状況の情報収集を主な活動とした。海外における、子どもに対する家族支援について情報を収集するために、H28年8月11日~8月14日の日程で、ドイツのケルンに訪問した。ケルンでは、①LVR Klinik【ケルン最大の精神科クリニック)、②Uniklinik(ケルン大学病院)③Rat und Tat e.V(精神病患者の家族の自助グループ)の3か所を訪問し、ドイツにおける家族支援(特に子供・きょうだいへの支援)についての情報を収集した。ドイツでは、子どもをもつ精神障碍者に対する支援が充実しており、特にその子供に対しては、疾患教育だけでなく、精神面・経済面において様々な補助がされていた。子どもであるきょうだいへの疾患教育については絵本をはじめ多くの示唆を得ることができた。しかしながら、きょうだいへの支援については、日本同様に難渋しているとのことであった。 また、8月15日~19日には、スイスで行われたTransgenerational mental health の学会に参加(ポスター発表)し、きょうだい支援・子ども支援について多くの示唆を得た。ポスター発表では、「きょうだいに対する親の認識」について発表したが、聴衆より、非常に興味深く、重要な課題であるとの感想を得た。さらに、3月3日~9日の日程で、きょうだい支援の実際を知るために、長年きょうだい支援に取り組んでいるイギリスのウースター大学のジョン・スミス教授とディスカッションをもち、きょうだい支援に対して多くの示唆を得ることができた。その後ソリフル家族ケアーセンターを訪問し、ケアラーへの支援の実際を聞くことができた。とくに、ヤングケアラーと呼ばれる18歳以下の子供たちは、親もしくは兄弟の世話に追われている状況もあり、できるだけ早期に発見し介入していくことの大切さを痛感した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
H27年度に予定していた、きょうだいへのインタビュー調査および親へのアンケート調査については、いまだ準備の段階で止まっている。その理由としては、昨年度、滋賀県で行われた日本精神保健看護学会において、大会長の突然の辞任という状況が生じ、実行委員長であった研究代表者が企画委員長・大会長代行を務めることとなった。そのため、大会のあった7月までと終了後11月末まで、準備と後片付けに追われることとなった。また、研究代表者自身、体調不良により4月27日より1か月休職を余儀なくされる事態もあり、本来行うべきことができなかった。 現在、アンケートについては作成中であり作成ができ次第依頼をしていく予定である。特に今回の研究は直接的なきょうだい支援というよりは、親への支援であるため、早急に調査を進め、親のニーズを確認したいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
親へのインタビュー調査をもとに、アンケート用紙を作成し親のニーズを調査を実施する。アンケートは、滋賀県内の家族会を中心に依頼し、配布回収を行う。 それと並行して、ドイツ・イギリスでの視察によって示唆された事柄をもとにして、親がおこなうプレ心理教育のためのスキルトレーニングプログラムの検討に入る。検討には、研究分担者だけでなく、心理教育の実践者である心理療法士(湯沢)、看護師(遠藤)、保健師(西川)といった、研究協力者に参加してもらい、より実践的な内容を目指す。 また、親のニーズ調査によるデータの分析が済み次第、そこで明らかになったニーズが、プログラムに包括されているかどうかを確認し、必要に応じて組み込んでいく作業を行う。 実際の、プログラムの実施は湖南病院で行われている家族心理教育教室の中で、展開していくことを計画している。また、同時に配布資料として、プログラムを要約したリーフレットの作成も行う予定である。
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Causes of Carryover |
イギリスでの情報収集及び、現地の研究者および専門職者とのディスカッションを行うため、専門用語に対応できる通訳を依頼したが、3月という日程であり、予算処理が年度内にはできなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度の予算としては、アンケート調査にかかる郵送費用の一部および、教育プログラムの作成にあたるための会議費・交通費等に充当していく予定である。また、簡易印刷になるが、予算範囲でリーフレットを作成し、関係機関に配布したいと考えている。
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Research Products
(2 results)