2016 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の精神疾患に関する看護師、看護学生の認識とケア-ベトナムと日本の比較
Project/Area Number |
26463500
|
Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
植本 雅治 神戸市看護大学, 看護学部, 名誉教授 (90176644)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松葉 祥一 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (00295768)
川口 貞親 産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (00295776) [Withdrawn]
平野 裕子 (小原裕子) 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (50294989)
瀧尻 明子 島根大学, 医学部, 講師 (70382249)
三浦 藍 人間環境大学, 看護学部, 講師 (10438252)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 認知症 / 看護教育 / ベトナム / 国際比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年4月から7月にかけ、 島根大学医学部看護学科、梅花女子大学部看護保健学部看護学科、光華女子大学健康科学部看護学科、神戸市看護大学、大阪市立大学医学部看護学科において看護学一年生、四年生に対しアンケート調査および、その結果の分析を行った。2016年8月 ベトナム国ダナン市ダナン大学、同国ホーチミン市看護医療技術大学(PHAM NGOC THACH UNIVERSITY OF MEDICINE Faculty of Nursing & Medical Technology)において、それぞれの研究者と研究会を開催、上記日本における調査結果について報告、ベトナムにおける状況との比較検討を行った。 本調査からは、ベトナムの看護学生は、専門知識習得後も認知症事例の症状を、認知症ではなく老化や他の精神疾患と考える傾向が強く、これは同国では、まだ認知症の知識が一般的ではないことを反映している可能性があること、また、支援方法や地域でどう関わるかという自身の行動予測に学年間に差がなく、これは認知症者を含め高齢者を家族が看るのが一般的なベトナム社会を表わしている可能性があること、などが示唆された。 加えて、ダナン市精神医療センター、ホーチミン市 グエントライ(NguyenTrai) 総合病院において看護師に対しインタビュー調査を行った。 本調査によっては、同国における看護師の認知症に対する認識は進んでいるが、社会一般では、都市部での認識はようやく広まりつつある一方、小家族化が進んでいること、社会的支援の制度や施設がないことによる問題が生じていることなど伺われた。 現在、前期アンケート調査結果に加え、これらインタビュー査結果の解析を進めている。なお、調査分析結果についてはその一部を2017年8月の看護教育学会にて発表予定であり、その準備も進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ベトナムにおける調査実施において、調査対象期間との方法、時期などの調整に予定より時間がかかっていることがある。また一部対象期間での結果の解析についても協力作業を始めることに時間がかかっているためである。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた、アンケート調査結果を中心に解析を進め、2017年8月に看護教育学会にて発表する予定である。また、平行して、インタビュー結果の解析も進め、学会発表を行う予定である。
|
Causes of Carryover |
調査、解析の遅れにより、結果解析に係わる費用、結果に関する検討会の開催のための費用、学会発表に係わる参加費、旅費等の費用、報告論文の作成と翻訳に係わる費用が使用されなかったためである。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
結果解析に係わる費用、結果に関する検討会の開催のための費用、学会発表に係わる参加費、旅費等の費用、報告論文の作成と翻訳およびその送付に係わる費用として用いる予定である。なお、報告書はベトナムの調査協力機関にも送付する予定であり、そのため翻訳、送付の費用が必要である。
|