2014 Fiscal Year Research-status Report
幼児・学童期発達障害児と親を支援する先輩親からのメンタリング・プログラムの開発
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26463552
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
西嶋 真理子 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50403803)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 発達障害児 / メンタリング / 親支援 / トリプルP / ステッピングストーンズトリプルP |
Outline of Annual Research Achievements |
前向き子育てプログラム(トリプルP)を終了した親がメンターとなり、診断後間もない発達障害児の親のニーズにきめ細かく対応できるメンタリング・プログラムを開発することが本研究の目的である。初年度の26年度は、研究実施計画にある発達障害児の親のニーズに関する文献調査、文献から得られた知見に基づき、発達障害児の親に対するニーズ調査の質問項目を作成した。それに加えて、発達障害児等の親を対象に開発されたステッピング・ストーンズ・トリプルPを県南部で開催し、8名のトリプルP終了者を新たに育成することができた。それにより、県内3ブロックに分けた3ブロック全域にメンター候補者が生まれた。全県的なメンタリング事業実施の鍵を握るであろう県の発達障害者支援センターにも当該研究の説明を行い、メンターの養成やメンタリング・プログラムの開発に関して協力体制を組むことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
発達障害児の親のニーズに関する文献収集を行い、文献から得られた知見に基づき、発達障害児の親に対するニーズ調査の質問項目を作成した。調査の窓口となるJDDネットへの詳細な研究協力要請を行い、同意を得ることができた。メンター養成に関する研究倫理審査の承認を得ることもでき、これらは当初の研究実施計画どおり達成できた。しかしニーズ調査の実施に関しては、26年度は親の会から十分な協力が得られるよう調査項目の精錬や親の会への支援などを行うことを優先したため、27年度に延期して行うこととした。また、当初の計画にはなかったが、障害児の親を対象としたプログラムであるステッピング・ストーンズ・トリプルPを新たな地域で開催することにより、トリプルP終了者を増やし、県内3ブロックに分けた全域にメンター候補者を用意することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、発達障害児の親の会を通じて、メンタリングに関するニーズ調査の実施を行い、そのニーズ分析した結果をもとにして、メンター学習会を企画する。学習会では、トリプルPのフォローアップとともにメンターとして必要な傾聴や個人情報の保護、利用者目線での社会資源の紹介などの内容を盛り込み、毎回、話し合いの時間を設けて、参加者からの発言内容を記録する。その発言内容を質的に分析することにより、メンターとしての準備を行う上でのニーズを分析する。先のメンタリングに関するニーズ調査や学習会でのニーズの分析、他県でのメンタリングの報告などをもとにして、ペアレント・メンタリング・プログラム試案を作成する。親の会を通じてメンタリングを希望する診断後間もない親を募集し、応募のあった親に対してペアレント・メンタリング・プログラムを実施し、そのプロセスのモニタリング・評価として実施効果の分析、課題の抽出を行い、ペアレント・メンタリング・プログラム試案の精錬を図る。
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Causes of Carryover |
当初計画していた発達障害児の親のニーズ調査を次年度に繰り越したことにより次年度使用額が生じることとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度に行わなかった発達障害児の親のニーズ調査を27年度に実施する計画である。調査票の印刷、発送・回収の郵送料として使用する予定である。
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Research Products
(1 results)