2016 Fiscal Year Research-status Report
児童生徒の身体的健康課題についての養護診断開発に関する研究
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26463574
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Research Institution | Kagawa Nutrition University |
Principal Investigator |
遠藤 伸子 女子栄養大学, 栄養学部, 教授 (90310408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大沼 久美子 女子栄養大学, 栄養学部, 准教授 (00581216)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 養護診断 / アセスメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,学校管理下における児童生徒の傷病の可能性や緊急度の判断、医療につなぐまでの処置や対応などについて、養護教諭が的確に判断し対応できるよう「傷病についての養護診断と養護診断指標の開発を行うこと」を目的としている。平成27年度は現職養護教諭を対象に医療機関に受診させる前に見られた症状・徴候の有無や程度、また重要となる指標について等質問紙を作成した。対象とする傷病は、平成26年度に研究会にて協議を重ね、緊急度・頻度・重要度について得点化し合計得点の高かった項目とした。調査は、17の傷病別及び主訴別に情報収集される内容や、症状や徴候が発現する頻度や程度、養護教諭が判断の決め手としている情報や養護診断の適否について分析できることを期待した。調査対象は、研究会組織の成員がアセスメントの力を考慮したうえ、調査の意図と意義を理解し協力が得られると判断した現職養護教諭100名とした。質問紙は、調査対象が勤務する保健室に半年間留め置きし、その間、医療機関に受診させる必要があると判断したケースについてのみ養護教諭に回答を求めた。平成28年度は留め置きした調査から、主に以下の点について分析した。1.養護教諭のアセスメントの実態(観察の視点や項目、検査について、訴え別の実施率)、2.養護教諭の判断と医師の診断結果との合致率、2.各傷病の際に出現する症状や徴候の出現率、3.学校ならでは行う検査(骨折時の介達痛など)などの実施率・症状の出現率、養護教諭が決めてとしている観察事項、4.養護教諭の対応について分析した。平成29年度は、ケースの中でも多かった四肢の外傷の判断に着目して、再度、精査したアセスメント項目について留め置き調査を行い、養護診断指標とアセスメント用紙を開発する計画で準備している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度に行う四肢の外傷についての留め置き調査の準備を実施している。 1.留め置き調査にて得られたデータから養護教諭のアセスメントの実態を整理した。 2.四肢の外傷のアセスメントについて精選したアセスメント項目の抽出を行った。 3.留め置きしたアセスメント項目で作成した調査表を作成した。
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Strategy for Future Research Activity |
前回不明確であった養護教諭のアセスメント力を担保するために、調査対象者がアセスメントする際に参考にできる観察の技術と方法についての1分動画(各観察項目毎の)を作成中である。対象者への説明を6月中より行い、調査表配布を7月に予定している。
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Causes of Carryover |
平成28年度に実施した留め置き調査を分析した結果、平成29年度に再度留め置き調査を行うことが必要となったため、経費を平成29年度使用にまわしたため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1.四肢の外傷の留め置き調査費用 2.最終年度の報告書の作成費用
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