2014 Fiscal Year Research-status Report
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26463581
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Research Institution | Konan Women's University |
Principal Investigator |
牧野 裕子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 准教授 (30290365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 香奈子 園田学園女子大学, 健康科学部, 教授 (00364050)
石田 宜子 大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (70290369)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | QOL / 子ども / アトピー性皮膚炎 / 慢性疾患 / KIDSCREEN |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究実績概要は、1.国内外における子どものQOLに関する関連研究のレビュー、2.調査対象およびおよび調査内容の検討、3.調査票作成およびプレ調査の実施、4.調査協力機関への依頼などである。 1.国内外における子どものQOLに関する関連研究のレビュー:既存の健康関連QOL尺度、疾患特異性QOL尺度等の具体項目およびこれらを用いた選考研究について検討を行った。特に、KIDOSCREENを用いた研究については、日本ではまだ報告がみられないものの海外では複数の報告がみられることから国際比較が可能であることおよび、子ども自身が回答するQOL尺度が少ないことから、今後活用が期待される状況であることが確認された。 2.調査対象および調査内容の検討:対象疾患は、アトピー性皮膚炎を中心とすることとし、調査内容については、協力チーム内において並行して実施することとなった血友病、てんかん等との比較を念頭に、疾患の特性および各疾患に共通する内容等に分けて調査内容の検討を行った。その結果主な調査は、基本属性、いやだと感じる発症部位、疾患から生じる辛さの理解者、治療の状況とその参加状況、主治医による重症度判定およびアレルギー症状の程度を示す血液データ(TARC,LDH,IgE)などとした。また共通する質問項目として、他者からのサポート状況、保護者の体調、保護者の教育年数 などとした。 3.調査票作成およびプレ調査の実施:調査票を作成し、当該疾患患児5名に対し、プレ調査を行った。その結果、質問内容について概ね理解できることが確認できた。質問項目が多いため、KIDSCREEN_Jについては当初予定していた51項目ではなく、27項目を用いることとなった。 4.調査協力機関への依頼:当該疾患専門の治療機関に対し、詳細な研究計画及び調査の進め方について説明し、協力承諾および理解が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度当初の計画通りに遂行されているため
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Strategy for Future Research Activity |
〇平成27年度の研究実施計画 平成27年度は、プレ調査の結果を踏まえた調査内容の再検討の後、協力研究機関における調査実施およびデータ解析を行う予定である。データ収集期間は、平成27年6月から約1年間とする。分析においては、解析ソフトIBMSPSSVer.22を用い、KIDSCREEN_27の下位尺度である「身体活動と健康」「全般的な気分と感情」「家族と自由な時間」「友達」「学校と学習」に関与する要因および客観的データである「重症度判定」「僧正」「検査所見」等との関連を分析する。次に、健康児および他疾患との比較を通して、各疾患におけるQOLとそれに関与する要因の特性をあきらかにする。
〇平成28年度の研究実施計画 平成28年度はQOL向上のための支援の在り方の検討および成果発表にむけた準備を行う。 本研究の結果をもとに、難治性慢性疾患(特にアトピー性皮膚炎)をもつ子どものQOL向上のための支援の在り方について検討する。成果発表については、関連学会での発表および学会誌への投稿を計画している。
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Causes of Carryover |
今年度の予算執行が予定額よりも下回った理由は、調査票作成準備等にかかる物品費などが予定金額を上回ったことから、人件費・謝金にあたる個所を削減したたことによるものである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度において、資料及び文献整理における人件費、研究謝礼の費用に充当したいと考える
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