2015 Fiscal Year Research-status Report
立体視が発音身体知獲得に与える影響の解明とその言語学習支援への応用
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26540185
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
佐久田 博司 青山学院大学, 理工学部, 教授 (10170630)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鷲見 和彦 青山学院大学, 理工学部, 教授 (90372573)
岡田 昌章 筑波技術大学, 学内共同利用施設等, 教授 (60169117)
大原 剛三 青山学院大学, 理工学部, 准教授 (30294127)
長谷川 大 青山学院大学, 理工学部, 助教 (30633268)
湯浅 且敏 青山学院大学, 付置研究所, 助教 (80623769)
安彦 智史 青山学院大学, 付置研究所, 助手 (90560475)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 英語学習 / WebGL / 立体視 / 身体知 / 聴覚障碍者 / 脳波 / e-ラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請は、以上のような Web 上で稼動するアプリケーションを様々に活用し、教育効果を向上させることを目標に継続的に研究を進めてきた実績の下に、新しい教育プロセスを提案し、実証的に検証するものである.学習者が、学習の対象物体を注視し、集中することによってその構造と機能を理解するプロセスは、図法幾何学などの設計関連分野に固有の脳内モデルであるが、他分野においても、「深い理解」は、同様の過程を経て、活用できる知識を得ることが連想できる.言語習得において、日常的に使用されている言語の発音や聞取りには、既得の認識モデルを起動することによって対応できるが、外国語の発音や聞取りには、脳内認識モデルの再構築や新構築が必要であり、そのための学習・知識獲得が重要な課題となる.このような言語習得のための発音や聞取りに立体可視化動画モデルが有効であることが推測できるが、本申請の骨子は、立体可視化された動画ビデオおよび、グラフィックアプリケーションによって発音や聞取りに必要な筋肉の動作知識の獲得や音声認識力向上を促進し、言語習得に対応した脳内モデルを効率よく構築するための手法の提案にある 代表者らは、グラフィックプログラミングや、「設計情報工学」、2D/3D の CAD 演習,RP(Rapid Prototyping)装置による造形演習などを担当しており、本申請テーマを実現するための環境が一通り整っている.さらに、これらの環境に加えて、学習者の理解のプロセスにおける脳波計測を統計的に調査することが可能である.これらの環境のもとに、現在、口腔内のCGによるモデル化を行い、学習方法の骨子を特許として出願している. 関連する研究成果として、聴覚障碍者向け、環境音の可視化と実証実験を行っている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究の現状は以下の3点に集約されている. ①発音に伴う口腔内の可視化についてのの立体視技術については、システム開発中であるが、基本的な構造と動作の基本アルゴリズムを、Blenderおよび、WebGL上で動作することが可能となった. ②成果は、2016年3月に特許出願し、実証実験や実用化に向けての準備を行っている. ③発音の可視化に関しては、派生技術としてとして、聴覚障碍者用の環境音可視化システムを開発し、分担者の大学において約10名の聴覚障害学生の協力により、オノマトペの環境音表示の有効性を確認している.
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Strategy for Future Research Activity |
研究全般の進行については、口腔内の立体視技術の開発、特許化と実証実験、環境音の可視化についてそれぞれの研究成果を最終年度に完成する予定である.特に、出願特許は、社会への公開を最終目標として商用化を視野に入れ、グループ内で検討していく予定である. 実験は、一般に被験者に加え、聴覚障碍者の協力が重要で、本研究の実用性の検証にはこれが、必須の条件である.
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Causes of Carryover |
実証実験において、脳波計を利用して、立体視の効果を脳科学的指標によって評価する計画である.今年度、分担者(筑波技術大学)が購入した製品について、その実用性検証を行ったのち、他大学における実験に適用するべく、検討を行っている.現在のところ、その検討が完了していないため、後続の購入を2016年度に持ち越したい.これは、妥当性の検証と、適正な研究費の使用に関しての総合的な判断である.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記の検証が完了したのち速やかに機器を購入の計画である.
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Research Products
(8 results)