2014 Fiscal Year Research-status Report
大腸がんのリンパ節・肝・肺転移検査のための造影CT画像診断支援システムの研究開発
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26560260
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
河田 佳樹 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (70274264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁木 登 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (80116847)
島田 光生 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10216070)
飯沼 元 独立行政法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (60222824)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 大腸がん転移巣 / 造影CT 画像診断支援システム / 胸腹部造影CT 画像データベース / 血管ネットワーク構造解析法 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,我国の大腸がん罹患者数は生活環境の変化と高齢化社会のため増加傾向が著しく,大腸がんのがん死亡者数は肺がん・胃がんに次いで第3 位である.このがんは他のがんと異なり,転移が認められる高度進行がん(病期IV)であっても肝臓や肺の転移巣が切除可能な段階で発見できれば治癒の可能性が非常に高くなる.このため,治癒可能な段階で高精度に大腸がん転移巣を検出する高度な画像診断法の研究開発が求められている.本研究は,大腸がんのリンパ節・肝・肺転移検査のための造影CT 画像診断支援システムを開発して臨床研究で有効性を検証する.このため,1.胸腹部造影CT 画像データベース構築,2.胸腹部臓器の血管ネットワーク構造解析法の開発,3.大腸がんのリンパ節・肝・肺転移検査のための血管系に焦点を当てた画像診断支援技術の創出,4.臨床システム開発と臨床研究の実施からなる.本年度は,主に1,2に取り組み,データベース構築に向け協力医療機関の倫理審査委員会の承認を得て研究協力体制を確立し胸腹部造影CT 画像データベース構築を開始した.血管系・胸膜構造に焦点を当てて胸腹部臓器の構造解析法(Medical Physics, 2013; Vol.40)を胸腹部造影CT画像に展開して高精度に胸部腹部臓器を抽出する手法の開発を進めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は(1), (2)に注力し,以下の通り取り組んだ. (1) 胸腹部造影CT画像データベースの構築: 胸腹部造影CT画像と診断・病理情報や再発・死因の予後追跡情報の収集には個人情報保護法に関わるために医療施設の倫理審査委員会の承認を得て匿名化処理を施してデータ収集を推進させた. (2) 胸腹部臓器の血管ネットワーク構造解析法の開発: 胸腹部造影CT画像から血管系・胸膜構造に焦点を当てて胸腹部臓器の構造解析法の開発した(Medical Physics, 2013; Vol.40.電子情報通信学会論文誌,2013; Vol.J.96-D).これは肝臓・脈管系(門脈,肝動静脈,胆管)解析,骨解析,気管・葉気管支・区域気管支解析,肺動脈・肺静脈解析,肺葉・肺区域解析,縦隔解析,胸壁・肺尖・横隔膜解析からなる.この解析法を胸腹部造影CT画像に展開して高精度に胸部腹部臓器を抽出する手法の開発とその有用性評価を進めた(International Journal of Computer Assisted Radiology and Surgery, S38-39, 2014.6 , Proc. SPIE Medical Imaging, Vol.9414, pp.94142W-1-6, 2015.2.). 本研究「大腸がんのリンパ節・肝・肺転移検査のための造影CT画像診断支援システムの研究開発」に関する平成26年度の研究成果は招待講演:1件,国際会議発表:2件,国内学会発表:3件であり,申請時の計画通りおおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
平成26 年度に開始した(1)-(2)の研究課題を継続し,本年度は(3),(4)の課題に焦点を当て推進する. (1)胸腹部造影CT画像データベース構築:データベース構築と運用については既存のシステムを発展させて進める. (2)胸腹部臓器の血管ネットワーク構造解析法の開発:大腸がん転移病巣の多様な病態の特性を定量的に記述するために患者個々の造影CT画像から血管ネットワーク構造を忠実に解析して大腸がんリンパ節・肝・肺転移の病態を解析する手法を確立する. (3)大腸癌のリンパ節・肝・肺転移検査のための血管系に焦点を当てた画像診断支援技術の創出:(3-1)大腸動脈ネットワークの構造解析に基づくリンパ節転移の画像診断支援技術(大腸動脈ネットワークの構造解析結果を利活用し,リンパ節転移による変化を定量的に捉えて転移巣の存在部位(範囲及び脈管との位置関係)を明示する手法),(3-2)肝臓血管ネットワークの構造解析に基づく肝転移の画像診断支援技術(造影CT画像データベースを活用して肝臓血管ネットワークの構造解析を基に肝転移の病態の特性を定量的に解析する手法,大腸がん由来の肝転移巣を徹底的に検出し,その存在部位(存在範囲及び脈管との位置関係)を呈示する手法),(3-3)肺血管ネットワーク構造の解析に基づく肺転移の画像診断支援技術(胸腹部造影CT画像データベースを活用して肺動静脈血管ネットワークの構造解析を基に肺転移の病態の特性を定量的に解析する手法,大腸がん由来の肺転移巣を徹底的に検出し,その存在部位(存在範囲及び脈管との位置関係)を呈示する手法)の研究開発に取り組む. (4) 臨床システム開発と臨床研究の実施:胸腹部造影CT 画像入力からリンパ節・肝・肺転移の検出結果の呈示に至る処理をインタラクティビティの高い表示方法でシームレスに実行する臨床システムを開発する.臨床研究を実施してシステムの有効性を検証する.
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Causes of Carryover |
3月に納品となった物品については、支払いが完了していないため。 繰越額については、購入物品が予定金額よりも安価に購入できたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
3月に納品となる物品については、4月に支払いが完了する予定である。 繰越額については、次年度の物品購入に使用予定である。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] Quantitative assessment of smoking-induced emphysema progression in longitudinal CT screening for lung cancer2015
Author(s)
H.Suzuki, R.Mizuguchi, M.Matsuhiro, Y.Kawata, N.Niki, Y.Nakano, H.Ohmatsu, M.Kusumoto, T.Tsuchida, K.Eguchi, M.Kaneko, N.Moriyama
Organizer
Proc. SPIE Medical Imaging
Place of Presentation
Renaissance Orlando (Orlando, Florida, United States)
Year and Date
2015-02-21 – 2015-02-26
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[Presentation] Peripleural lung disease detection based on multi-slice CT images2015
Author(s)
M.Matsuhiro, H.Suzuki, Y.Kawata, N.Niki, Y.Nakano, H.Ohmatsu, M.Kusumoto, T.Tsuchida, K.Eguchi, M.Kaneko
Organizer
Proc. SPIE Medical Imaging
Place of Presentation
Renaissance Orlando (Orlando, Florida, United States)
Year and Date
2015-02-21 – 2015-02-26
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[Presentation] Microstructure analysis of the pulmonary acinus using a synchrotron radiation CT2015
Author(s)
Y.Tokumoto, K.Minami, Y.Kawata, N.Niki, K.Umetani, Y.Nakano, H.Sakai, H.Ohmatsu, H.Itoh
Organizer
Proc. SPIE Medical Imaging
Place of Presentation
Renaissance Orlando (Orlando, Florida, United States)
Year and Date
2015-02-21 – 2015-02-26
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