2016 Fiscal Year Research-status Report
MR画像の自動判別法ならびに特定部位の筋・脂肪量からの運動能力推定法の開発
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26560361
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
伊坂 忠夫 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (30247811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 俊之 立命館大学, スポーツ健康科学部, 助教 (10454076)
陳 延偉 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (60236841)
浜岡 隆文 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (70266518)
西川 郁子 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (90212117)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | スポーツバイオメカニクス / スポーツ科学 / 健康科学 / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
研究1:T1Mapの測定を試みたが、撮像時間がT2Mapと比較して長かったため(T2Map=約5分,T1Map=約30分)、T1Mapをコホート研究に用いることを断念。636名において取得した大腿部50%部位の大腿四頭筋のT2値は26.8~56.5と幅広い値域を持ったが、T2値と大腿四頭筋筋線維外脂肪量(r=0.68)、体脂肪率(r=0.54)および大腿部50%部位皮下脂肪量(r=0.40)の間には高い相関関係が示された。一方、2-Point Dixon法で得られた脂肪画像と水分画像の画像強度はT2値と関係があり、またそれにより切り分けられた筋肉・脂肪の面積とMR解析の熟練者が別個に解析した筋肉・脂肪の面積が一致した(ICC=0.91)。MR撮像時間短縮のための圧縮センシングによる高精度高速撮像法は現在開発中であるが、その代用としてT2MapとProton MR Spectroscopy(1H-MRS)法を併用することで、個人別のT2閾値を決定することが可能となり、MR画像自動処理のために必要なデータが取得可能であることが示唆された。 研究2:現在までに被験者1227名において、以下の測定項目について横断的なデータを得てデータベース化している(測定項目:年齢、身長、体重、体脂肪率、大腿部50%部位筋断面積および皮下脂肪断面積、大腿四頭筋内外脂肪量、腹部L4-L5間皮下脂肪断面積および内臓脂肪断面積)。また、一部の被験者からは血液中の中性脂肪量、ヘモグロビンHbA1c、HDLコレステロール量(490名)、ならびに等尺性および等速性の膝関節伸展・屈曲筋力(486名)を測定した。なお、筋横断面積は1227名全員分をマニュアル解析で行っている。2016年度の測定からは、筋線維外脂肪測定とT2値測定をコホート測定の測定項目に組み込んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力者や連携研究者が他研究機関に異動となり、研究計画の修正を余儀なくされた。データ取得は、研究1・研究2ともに、ある程度終了はしているものの、その後の解析が滞っている。現在は、2016年度より新しく赴任した研究者の協力を得て、順調に進行しているが、研究3:大規模データベースの構築から新たな判断基準の作成には至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
研究3:MR測定を用いた新しい診断基準の作成については、今年度中に完成させ、結果については、広く社会に還元するために、国内外の学会(アメリカスポーツ医学会、ヨーロッパスポーツ医科学学会、日本体力医学会、日本体育学会など)およびワークショップにて積極的に発表し、国内・海外の学術雑誌あるいは科学雑誌にも積極的に公表していく。申請者の所属大学あるいは自治体などが主催する公開講座なども情報発信源として活用する。
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Causes of Carryover |
研究者の異動により、研究計画に対し、遅れが生じたため、研究期間の延長を実施。物品費(主に消耗品)、人件費(主に被験者謝礼)、研究の普及活動費(学会発表参加費、旅費、論文投稿掲載費 等)についての未使用分を次年度に繰り越す。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品費(主に消耗品)、人件費(主に被験者謝礼)、研究の普及活動費(学会発表参加費、旅費、論文投稿掲載費 等)にあてる。
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Research Products
(8 results)