2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26560396
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
林 直亨 東京工業大学, 社会理工学研究科, 教授 (80273720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高安 美佐子 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 准教授 (20296776)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 動脈硬化 / 眼底血管 / 生活習慣病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,網膜動脈の簡易撮影画像の解析から,動脈硬化の判定を試みることを目的として,動脈硬化のスタンダードな指標と整合性を有する指標を探索することを目的としている.網膜動脈の撮影は短時間で可能である.また,スマートフォンに記録する手法も開発されている.したがって,網膜動脈像から,動脈硬化を判定できるようになれば,簡便に血管の硬化度を推定することが可能になる. 平成26年度には,大学生を対象として,基礎的なデータを取得する予定であった.ところが,中高齢者のデータも同時に取る機会ができたため,それらも同時に取得した. 18~80歳代の男女90名を対象に,レーザースペックルフローグラフィーを用いて眼底動脈の血流および網膜動脈の撮影を座位にて行った.その後,頚動脈の内膜中膜複合体(IMT)およびコンプライアンスを仰臥位にて超音波ドップラー記録装置を用いて計測した.IMTはスタンダードな動脈硬化の指標として用いられている指標である. データ解析はまだ終了しておらず,現在,眼底動脈の血流から得られる指標(ブローアウトタイムなど)や,網膜動脈像から得られる指標(血管走行の複雑さ)を計算している.これらのうちどの指標がIMTと関連するのかについて検討する.また,加齢に伴って変化するのかについても検討する予定である. また,若年中高年の男性50名を対象として眼底血管の二酸化炭素反応性についても検討した.これは,眼底血管が二酸化炭素投与にどの程度反応するかを計測し,他の血管との違いについて検討するものである.脳血管よりは応答が少ないことが明らかとなり,脳血管の応答との間には個人間の関連が認められなかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度中に解析を終了させる予定であったが,予定していた被験者数の倍のデータを得ることができたため,解析が終了していない.一方,平成27年度に予定していた実験の一部データを取得でき,研究が予定よりも進んだ.
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Strategy for Future Research Activity |
予定通り,平成27年度には動脈硬化のスタンダードな指標と関連する眼底血流および網膜血管像から得られる指標を探索する.
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