2015 Fiscal Year Research-status Report
海外事業所で起きるミスコミュニケーションに関する解決事例のプラットフォーム構築
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26580110
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Research Institution | Hokkai-Gakuen University |
Principal Investigator |
内藤 永 北海学園大学, 経営学部, 教授 (80281898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 晶子 札幌大谷大学, 社会学部, 教授 (40289690)
三浦 寛子 北海道科学大学, 保健医療学部, 准教授 (60347755)
竹村 雅史 北星学園大学短期大学部, その他部局等, 教授 (60353215)
坂部 俊行 北海道科学大学, 工学部, 准教授 (70337062)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 海外事業所 / ミスコミュニケーション / ESP / タイ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度の研究では、研究実施計画に沿う形で、タイを中心とした事業所に赴き、ミスコミュニケーションの発生状況についてインタビュー調査を実施した。予備調査で判明していたように、やはり、日本人と現地人、管理職者と従業員との間では、文化的な衝突があり、それらを起因とするミスコミュニケーションが発生していた。
平成27年度も海外商談会における交渉シーンを参与観察することができたが、ミスコミュニケーションのパターンとしては、語彙力の相違、母語に影響された発音の訛りなど言語学的な要素が要因となっていた。それに加えて、文化・習慣の背景の違いなどがあり、言語以外の要素も多分に関与することが分かってきた。たとえば、現地人が洪水や渋滞などを不可抗力と考えて、遅刻することを当然とする一方で、その理由を明確に言語化しないためにサボりとみなされる事例などがあった。また、日本人と現地人では、給与体系に最初から違いがあるために、不平等感を抱くこととなり、目に見えない壁が最初から存在しているので、それがミスコミュニケーションの要因となっている実態も明らかになった。
平成26年度に補強策として考えたデータの量的確保については、ビジネスパーソンに対する予備調査を重ねて、アンケート項目の精緻化を図った。研究趣旨を理解してもらうこと、意図する回答が得られることに重点を置き、質問の文言の大幅修正を行い、アンケート票を完成することができた。平成27年度の議論を経て、平成28年度はアンケートの実施と分析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年度の調査結果に基づいて平成27年度はアンケート調査を実施することを予定していたが、アンケート調査表の作成に予想以上の時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に大幅な変更はない。平成27年度同様に、調査対象国をタイに据えた調査を継続的に実施する予定である。また、アンケート調査によるデータの量的確保についてもアンケート調査会社などの協力を得つつ、確実に実施する予定となっている。
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Causes of Carryover |
平成27年度に予定していたアンケート調査の実施が遅れ、平成28年度に持ち越されたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度にアンケート調査の実施や分析のための費用として使用する。
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Research Products
(4 results)