2015 Fiscal Year Research-status Report
組織における成員の幸福と業績を両立させるモデル構築とそのメカニズムの研究
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26590066
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Research Institution | Niigata University of International and Information Studies |
Principal Investigator |
内田 亨 新潟国際情報大学, 情報文化学部, 教授 (50453460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
マニエー渡邊 レミー 筑波大学, ビジネス科学研究科(系), 准教授 (00527848)
Benton Caroline 筑波大学, 学内共同利用施設等, その他 (50520897)
高井 透 日本大学, 商学部, 教授 (60255247)
Orsini Philippe 日本大学, 経済学部, 准教授 (70409093)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 経営学 / 人材開発 / 社員満足 / 組織 / 経営管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、定量的調査として、日本における従業員個人の業績と組織の「高潔さ」(Virtuousness)との関係における、主観的幸福〈Subjective Well-being)の効果を調査した。アンケート調査の結果、組織の「高潔さ」と個人の業績に関する自己管理の関係において、ポジティブな主観的幸福は、部分的な媒介変数(mediator variable)となっていることが明らかになった。一方、組織の「高潔さ」と個人のリーダーシップパフォーマンスの間には、主観的幸福が調整変数(moderator variable)となっていることが明らかになった。 次に、定性的研究として、新潟県における中小企業について調査した。その結果、家族的信頼関係による社員構成と同質的な価値観の共有は、経営者および社員同士で共鳴し、仲間意識で働きつづけることになることがわかった。また、同社は、社員とその家族の満足度を向上させると思われる施策を多く実施している。こうしたことから、過去3年間(2013 年1 月から2015 年12 月)の離職者は6名で、率にして3.0%と非常に低い値であることがわかった。さらに、過去15 年間に遡っても、91%の社員が在職していることが明らかになった。ただし、本研究では、社員満足に留まっており、今後、「幸福」まで昇華させた研究が必要となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
業績としては、まだ多くはないが、28年度前半に2つの論文の投稿が見込まれるためである。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、投稿予定の2つの論文を確実の採択されるよう念入りに仕上げる。 また、定量的調査では、フランスでのアンケート調査を実施し、日仏での比較を試みる。 一方、定性的な調査として、日仏の企業の事例研究をしていく。
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Causes of Carryover |
本務校業務多忙のため、研究時間を充分にとれなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
フランスでのフィールドリサーチによる詳細な定性的調査を実施する。
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