2017 Fiscal Year Annual Research Report
A Study of the Model Building and the Mechanism which Make Performance Compatible with Bien-etre and Performance in Organization
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26590066
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Research Institution | Niigata University of International and Information Studies |
Principal Investigator |
内田 亨 新潟国際情報大学, 情報文化学部, 教授 (50453460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
マニエー渡邊 レミー 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 准教授 (00527848)
Benton Caroline 筑波大学, ビジネスサイエンス系(副学長), 副学長 (50520897)
高井 透 日本大学, 商学部, 教授 (60255247)
Orsini Philippe 日本大学, 経済学部, 准教授 (70409093)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 主観的幸福 / 組織の徳 / パフォーマンス / 向社会的行動 / ソーシャルキャピタル |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度は下記4点を明らかにした。
1.肯定的な主観的幸福、組織の徳、自己管理職務パフォーマンスを媒介分析したところ、肯定的な主観的幸福が媒介変数として介在し、部分媒介モデルを明らかにした。 2.上記モデルを日本人とフランス人の会社員を対象に調査したところ、組織の徳だけでは高いパフォーマンスを促進するのは十分ではないことが示唆された。つまり、日本人とフランス人社員では、いずれもパフォーマンスに影響を及ぼすための肯定的な主観的幸福がプラスに働くように促す必要がある。要するに、企業は企業文化が社員の主観的な幸福に及ぼす影響を認識して、個々の職務成果にプラスの効果を図らなければならない。 3.新潟県の企業における社員を対象に媒介分析した結果、職場内で他人を手伝う・助けるといった向社会的行動は直接に仕事満足度(幸福度)の増大に結びつかず、必ずマズローの自己実現理論を介して、仕事満足度(幸福度)が増大することが明らかになった。また、媒介効果が表れる過程では、必ずしもマズローの自己実現理論の段階で示す「仲間意識」→「貢献度」→「やりがい」の順を経たのではなく、「仲間意識」→「やりがい」へ結びついたものも存在した。 4.新潟県の企業における社員を対象に媒介分析した結果、職場内で他人を手伝う・助けるといった向社会的行動は、直接に仕事満足度(幸福度)の増大に結びつかず、必ず良い人間関係の構築(ソーシャルキャピタル)を通して、仕事満足度(幸福度)が増大することが明らかになった。すなわち、「良い人間関係の構築」は、向社会的行動と幸福を結ぶために必要な完全媒介なのである。
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