2014 Fiscal Year Research-status Report
村落福祉社会学の構想―「限界」化する山村における高齢者生活問題と福祉施策
Project/Area Number |
26590096
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
石田 光規 早稲田大学, 文学学術院, 准教授 (60453495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三田 泰雅 四日市大学, 総合政策学部, 講師 (30582431)
上野 淳子 桃山学院大学, 社会学部, 准教授 (30582788)
高木 寛之 聖カタリナ大学, その他部局等, 講師 (60445187)
丸山 真央 滋賀県立大学, 人間文化学部, 准教授 (80551374)
相川 陽一 長野大学, 公私立大学の部局等, 助教 (90712133)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 村落 / 山村 / 福祉 |
Outline of Annual Research Achievements |
プロジェクトの初年度に当たる2014年度は、まず、社会地区分析による山間部の類型化を行った。それを踏まえ、5月に早稲田大学にて研究会を行い、調査集落の選定をし、集落調査の概要を練り上げた。 7月から9月にかけてはおもに南信州(長野県下伊那郡天龍村)での集落調査と浜松市天竜区佐久間町での福祉団体調査を行った。福祉団体調査は病院、集落支援員、福祉施設など多岐に及んだ。この調査を通じて、山村の諸機関が村落で生活する人びとにどのような支援を実践し、また、実践に当たりどのような問題を抱えているのか、掘り下げることができた。同時に2015年に実施を予定している集落パネル調査の対象者への挨拶を行った。 10月には7月から9月にかけて集めたデータを持ち寄り、報告会および追加調査案の検討を行った。研究会での検討を通じて、「あえて合併をしなかった」小規模自治体に点在する村落調査の必要性が確認された。 2015年2月には、研究会も兼ねて、長野県下伊那郡天龍村で現地調査を行った。調査は、現地の高齢者団体、茶業を営む村落への聞き取りである。本調査を通じて、合併により広域化する中で周辺と化した山村と合併を拒否し自立の道を選んだ山村との違いが明らかになりつつある。 2015年度には、両者の比較を行うと同時に、村落のパネル調査を通じて、5年という月日が山間村落にどのような変化をもたらし、住民たちの心境はどのように変わったのか検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は2回の研究会および2度の合同調査および各人が個別調査を行い、概ね計画通りの進行を得た。異なった特性をもつ村落の福祉課題についても、かなり明確になりつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、前年度に新しく開拓した村落の全戸調査および2010年に全戸調査を実施した3村落の追加パネル調査を実施する。この二つの調査および福祉団体調査を通じて、村落の福祉の現状を分析し、必要な施策を検討する。
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Causes of Carryover |
平成27年度は本プロジェクトのメインとなる3村落のパネル調査を予定している。 パネル調査の旅費の確保のために平成26年度の予算を若干、27年度にまわした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年8月に実施する3村落パネル調査の旅費および事後の研究会の旅費として使用する。
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Research Products
(4 results)