2014 Fiscal Year Research-status Report
専門職教育者のIPE(異業種連携教育)基盤型研修プログラムの実践開発研究
Project/Area Number |
26590191
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
渡邊 洋子 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (70222411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 知子 大阪総合保育大学, 児童保育学部, 講師 (90517210)
奥薗 淳二 海上保安大学校, 国際海洋政策研究センター, 講師 (30725289)
角山 香織 京都大学, 薬学研究科, 助教 (10571391)
柴原 真知子 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (40625068)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 生涯学習 / 専門職教育 / 職業教育 / 多職種連携教育 / 異業種交流 / ネットワーク / 教育者養成 / 研修プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、異なる業種の専門職者が連携して行う教育活動(Interprofessional Education)の発想に基づく専門職教育者研修プログラム開発を目的とするものである。初年度の平成26年度は、「専門職教育」研究会を立ち上げ、京大や学外、海上保安大学校などで、各自の専門職養成教育についての相互プレゼンテーションや議論、訪問見学、ウェブ上でのチャット会議、KJ法を用いたメンバー内ワークショップ、議題を定めたフリーディスカッションなどを実施した。海上保安大学校では、学内や資料館の見学に加え、練習船に同乗・見学し、教官から実際の訓練に関わる報告とレクチャーを受け、意見交換を行った。またこれらを研究ノートなどの形でまとめて活字論稿として共有している。 他大学等への訪問や実践見学はかなわなかったが、チャット会議の実践は、互いの距離が離れたところで仕事をする専門職教育者同士が、ネット上で自由な意見交換を行うことのできるツールであることを実践的に明らかにできた。この点で、当初は予定しなかった形態ではあるが、本テーマの実践研究成果としては大きなものであった。 このように、本研究においては異なる専門職同士が、特定のテーマに関わって互いにどのような考え方や価値観にたっているかを自由に伝え合うツールの開発や実験を各々の場面で行っており、次年度はそのような成果を取りまとめながら、公開研究会や公開ワークショップなどの形で、メンバー以外の専門職者と共有していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究会は十分に機能しており、次年度の公開イベントなどに向けた活動が展開されている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の研究の方向性としては、今年度の成果を踏まえた発展的な取り組みを行いたいと考えている。第一に、「専門職教育」研究会の継続的実施が挙げられる。とりわけ、同研究会は、異業種専門職者の相互交流的な活動についての実験的取り組みをも柱と考えているため、ウェブ上のサイトなど、さまざまなツールを活用した多様な活動を進めていきたい。 第二に、公開ワークショップないし研究会の実施である。研究会メンバー以外に、看護師、学芸員、ユースワーカー、システムエンジニアなど、多様な専門職が集まって、OJT的な要素も取り入れつつ、アクティブな交流研修プログラムを共同で体験しつつ創り出す機会としたい。 第三に、メンバーの経験の共有に基づくIPE基盤型専門職者研修プログラムの開発である。これまでのチャット会議でいくつかの重要なキーワードが確認されたので、それらを軸とするプログラムのたたき台を作成し、共同で検討したい。 第四に、IPE基盤型専門職者交流のツールの開発を行う。今年度の相互プレゼンテーションや議論、訪問見学、ウェブ上でのチャット会議やサイボウズなどのサイトを活用した相互交流、KJ法以外の方法をも用いたメンバー内ワークショップ、多様なフリーディスカッションなどをさらに、メソッドとして洗練させたい。 第五に、学会や他の研究会などで研究成果や実践報告を行い、研究ノートなどの形でまとめて活字論稿として共有していきたい。
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Causes of Carryover |
本研究グループでの研究スタイルに関わって、各メンバーの本務先の事情などにより、当初の予定から少し変更する必要性が生まれ、予算配分上の変更が生じたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
奥薗淳二氏の国内旅費および共有する文献を購入するための物品費として使用する。
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Research Products
(14 results)