2014 Fiscal Year Research-status Report
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26630387
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
大谷 吉生 金沢大学, 自然システム学系, 教授 (10152175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
汲田 幹夫 金沢大学, 自然システム学系, 准教授 (60262557)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 液中ナノ粒子 / 粒子成長 / 粒子計数機 / 不均一核生成 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度では、液中のサブミクロン粒子の測定法を確立すると共に、装置の基本設計とモデル実験を中心に検討を行った。また,混合による,安定な過冷却水の形成について熱流体数値シミュレーションを用いて解析し、基本的な粒子成長部の設計を行った。さらに、壁面での氷核生成の抑制について,ナノ粒子検出装置を構成するパーツ(導入部,混合部,成長部など)をモデル化した実験装置を試作し,各パーツにおける氷核生成抑制効果を実験的に検証した。用いる氷核抑制物質としては,これまでの予備的検討で有効であったポリビニルアルコール(PVA)などの合成高分子をその分子量を変えて装置内壁材の表面にコーティングし,氷生成を抑制して安定に操作可能な条件を求めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
装置の基本設計に終始し、予備実験を行うだけに留まった。液中の粒子の計数には、気泡と粒子の区別を行う必要があり、液中粒子のバックグラウンド値を抑えるのにかなりの時間を費やした。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の装置基本設計ならびに各構成パーツの操作条件を元に、連続流型のナノ粒子成長装置を試作し,ナノ粒子の成長効率を実験的に評価する。ナノ粒子を含む純水を低温状態で装置中心から供給し,その周りにシース流として添加剤を含む水溶液を導入する構造とする。このことにより過冷却状態は装置の中心部で形成されるため,ナノ粒子への添加剤(塩)の選択的吸着によって粒子表面での核生成と成長が促進されるとともに,管壁での結晶析出と粒子の損失を抑制することが同時に達成できると考えられる。このような装置内部の温度,流速ならびに添加剤濃度の分布は,前年度導入した,熱流体数値シミュレーションによっても検証する。
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Causes of Carryover |
初年度に追加して購入すべき配管系のポンプ等が必要になったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
微量供給用チューブポンプ等の購入に充てる。
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