2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Interaction Model between Cross-flow and In-line Directions to Identify VIV Rockin Region
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26630459
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
梶原 宏之 九州大学, 工学研究院, 教授 (30114862)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 渦励振 / 内部流体 / クロスフロー方向 / インライン方向 / ウェイク振動子 / 連成運動 / 臨界速度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「渦励振ロックイン領域同定のためのクロスフロー・インライン間連成運動モデルの構築」を目的として、次の具体的課題の検討を行なった。1)ロックイン現象を表すクロスフロー・インライン間連成運動のモデリング。2)CF方向、IL方向のウェイク係数の決定。3)内部流体移動速度の限界値の決定。 1)については、片支持された注入パイプについて、次の手順で実施した。①ハミルトン原理からCF方向、IL方向の運動方程式(分布系偏微分方程式)の導出とその無次元化、②その時間・空間依存を分離したモード展開結合係数の支配方程式(集中系常微分方程式)の導出とその行列表示、③モリソン式による流体力の表現と渦励振を励起するウェイク振動子の設定、⑦MATLAB/Simulink環境における②と③に基づく渦励振シミュレータの開発。 2)については、九州大学が所有する高速回流水槽を用いて、ロックイン現象を計測する実験を行った。供試パイプは、長さ0.8m、内径・外径7mm/8mmのアルミ製で、流速は0.05m/s~0.25m/sの範囲で計測した。その下端はいわゆる8の字を描くが、これを高速度カメラで撮影し、2次元運動解析ツールを用いて下座標の時系列を取得した。これを再現するように1)のシミュレータのいくつかのパラメータ値の調整を行ない1)の妥当性を示した。 3)については、上海交通大学助教であるShsai Meng氏との共同研究として、片支持された注入パイプについて、内部流体排出によるクロスフロー方向渦励振の不安定挙動について検討した。まず長手方向構造振動と渦励振励起に関わる構造流体連成モデルを新しく提案し、その妥当性を実験データにより検証した。次に表層流速度と内部流体速度を変えながら、渦励振挙動が不安定となる内部流体臨界速度を求めた。特に内部流体速度の臨界速度に対する大小による渦励振挙動の違いを明らかにできた。
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