2015 Fiscal Year Research-status Report
子宮頸がんにおけるHPVウイルスの新規標的分子と治療戦略
Project/Area Number |
26640081
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鈴木 聡 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (10311565)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | Hippo |
Outline of Annual Research Achievements |
がん遺伝子経路であるHippo経路は、近年大いに注目されてきているものの、 これまでに子宮頚部においてHippo経路の機能を解析した研究は皆無であった。 そこでまず、平成26年度には、(1)MOB1欠損マウスに早期子宮頸がん(上皮内癌)を全例みること、(2)子宮特異的MOB1欠損マウスは、増殖亢進、未分化性亢進、YAP/TAZの活性化をみること、(3)ヒト子宮頸がんにおいては全例YAP1が活性化していること、などを見出した。 それに引き続き平成27年度には、(1)HPV非感染子宮頚部扁平上皮細胞に、HPVE6, E7をin vitroで遺伝子導入したところ、YAP1の活性亢進、p53やRBの活性は減弱することを見出した。(2)一方子宮特異的MOB1欠損マウスの子宮頚部ではYAPは活性化するものの、p53も発現亢進すること、またp53増加の一因は細胞質分裂障害による核の異数体形成によることが示唆された。 そこでさらに、(1)HPVE6E7Tgマウスにみられる子宮頚部異形成変化とそのYAP依存性、(2)MOB1欠損にさらにp53を欠損させたときの子宮頸がんの増悪変化、(3)HPVE6E7によってp53が発現抑制されるメカニズムを解析する予定であったが、このマウスの飼育施設に原虫の感染事故があったことから、これまで作製したマウスをすべて廃棄し、再度一から交配を始め、研究費も翌年に繰り越す手続きをとった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまで順調に進んでいたものの、上述のように感染事故があったことから、これまで作製したマウスをすべて廃棄し、再度一から交配を始め、研究費も翌年に繰り越す手続きをとった。
|
Strategy for Future Research Activity |
(1)HPVE6E7Tgマウスにみられる子宮頚部異形成変化とそのYAP依存性、(2)MOB1欠損にさらにp53を欠損させたときの子宮頸がんの増悪変化、(3)HPVE6E7によってp53が発現抑制されるメカニズムをマウスを用いて解析予定であったことから、これらを平成28年度に解析することとする。
|
Causes of Carryover |
前述のように感染事故があったことから、これまで作製したマウスをすべて廃棄し、再度一から交配を始めたために研究に遅延が生じている。このようなことから、研究費も翌年に繰り越す手続きをとった。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
旅費10万円、その他(論文投稿料)40万円以外は、すべて消耗品(試薬類や飼料代に充てる。
|
Research Products
(29 results)
-
-
[Journal Article] Dysregulated YAP1/TAZ and TGF-beta signaling mediate hepatocarcinogenesis in Mob1a/1b-deficient mice2016
Author(s)
Nishio M, Sugimachi K, Goto H, Wang J, Morikawa T, Miyachi Y, Takano Y, Hikasa H, Itoh T, Suzuki SO, Kurihara H, Aishima S, Leask A, Sasaki T, Nakano T, Nishina H, Nishikawa Y, Sekido Y, Nakao K, Shin-ya K, Mimori K, Suzuki A
-
Journal Title
PROCEEDINGS OF THE NATIONAL ACADEMY OF SCIENCE USA
Volume: 113(1)
Pages: E71-80
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Function of MOB1A/1B in murine liver2015
Author(s)
Miki Nishio, Yuji Nishikawa, Keishi Sugimachi, Koshi Mimori, Kazuo Shinya, Akira Suzuki
Organizer
The 74th Annual Meeting of the Japanese Cancer Association
Place of Presentation
名古屋
Year and Date
2015-10-08 – 2015-10-10
Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Function of MOB1A/1B in murine liver2015
Author(s)
Miki Nishio, Hiroki Goto, Keishi Sugimachi, Koshi Mimori, Akira Suzuki
Organizer
The 18th Retreat Medical Institute of Bioregulation Kyushu University
Place of Presentation
熊本
Year and Date
2015-07-16 – 2015-07-17
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-