2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26670184
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福本 学 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (60156809)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 放射線耐性 / がん / 分割照射 / 放射線治療 / 病理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
臨床的放射線耐性(clinically relevant radioresistant; CRR)細胞におけるドセタキセル(DTX)抵抗性の要因として、ミトコンドリア(mt)からの活性酸素種(reactive oxygen species; ROS)が関与していること、DTXはmt由来のROSを介してDNAの二本鎖切断を誘発することを明らかにした。さらに、mtDNA欠失細胞を樹立しDTX感受性を解析すると、親株に比べてDTXに抵抗性を示すことが分かった。 ヒトがん細胞のCRR化に伴うがん幹細胞性獲得の有無を調べるために、side population (SP)分画をフローサイトメーターで分離した。A549細胞は老化様増殖停止(SLGA)による細胞死が放射線によって誘導される。そのため、A549、A549に中線量の分割照射を実施した細胞、SP分画細胞についてSLGA誘導頻度を検討した。10 Gyの放射線照射でSLGAを誘導すると、SP分画も非照射のA549親株も同程度にSLGAが検出された。この結果から、SP分画はCRR化に伴って増加したと推察される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
DTX処理によるmtからの活性酸素種(reactive oxygen species; ROS)は親株では検出されるが臨床的放射線耐性(clinically relevant radioresistant; CRR)細胞では検出されないことが分かった。CRR細胞のmt膜電位は親株に比べて低いことが分かった。また、DTX処理によりDNAの二本鎖切断が生じることが分かった。mtDNA欠失(ρ0)細胞の樹立に成功し、親株に比べてDTXに抵抗性を示すことが分かった。 がん幹細胞の分離が可能となった。CRR細胞ではがん幹細胞の特徴の一つであるSP分画が増加すること、すなわち放射線によって誘導されることが示唆された。このように当初の予定通り進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
mt電子伝達系がDTX抵抗性に関与していることが強く示唆された。どの複合体がDTX抵抗性に関与しているのかを、複合体特異的阻害剤またはsiRNAによる遺伝子発現の抑制により明らかにしていく予定である。 CRR細胞におけるがん幹細胞性をALDH陽性細胞とSP分画との組み合わせで検出し、CRR化に伴うALDH陽性/SP分画の頻度、及びセルソーティングによりALDH陽性/SP分画とALDH陰性/非SP分画細胞に分取し、放射線抵抗性を比較検討する。
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Research Products
(29 results)
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[Journal Article] Guanine nucleotide-binding protein 1 is one of the key molecules contributing to cancer cell radioresistance.2014
Author(s)
Fukumoto M, Amanuma T, Kuwahara Y, Shimura T, Suzuki M, Mori S, Kumamoto H, Saito Y, Ohkubo Y, Duan Z, Sano K, Oguchi T, Kainuma K, Usami S, Kinoshita K, Lee I, Fukumoto M
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Journal Title
Cancer Science
Volume: 105
Pages: 1351-1359
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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