2016 Fiscal Year Research-status Report
看護職におけるヒヤリハット対策のための「こころとからだの包括的支援モデル」の開発
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26670364
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
村松 芳幸 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80272839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村松 公美子 新潟青陵大学, 福祉心理学部, 教授 (60339950)
齋藤 恵美 新潟青陵大学, 福祉心理学部, 助教 (50460324)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 睡眠 / 性周期 / 終夜睡眠脳波 / 自律神経機能 / 加速度 / ヒヤリハット / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
生理学的検査として、PSG調査機器はチェスト社のアプノモニターニューロを使用する予定であったが、被験者にとって負担の少ない自宅で装着でき測定する器具の使用を希望したことから、キッセイコムテックの睡眠脳波計を使用した。6例に対して調査を行った。しかし3例のみで睡眠脳波の評価が可能であったため、統計学的な検討はできなかった。脳波解析ができない原因が、脳波計の接触不良が原因であった。今後症例を増やしてもデータの集積が困難であったため、睡眠評価の利便性を考え、パルスウォッチによる睡眠評価を試み、睡眠脳波計の評価との比較を行った。パルスウォッチは、脳波を用いずに加速度と自律神経機能(LF/HF)を用いて睡眠を評価するものであるが、侵襲性はなく装着も簡便で有り、接触不良もない。パルスウォッチでは、月経時の睡眠周期が120分、非月経時が117分、脳波ではREM潜時は、月経時が67分、非月経時は62.5分であった。入眠潜時では、パルスウォッチで、月経時2分、非月経時2分であり、脳波では、月経時が19.5分、非月経時が24分で、大きく解離していた。今後、睡眠評価について、脳波を用いる場合、被験者ではなく、研究者が直接つけ、施設での睡眠を検討している。 調査表による検討では、44歳以下の女性(748名)と更年期女性(338名)について,PSQI得点を比較した.C1:睡眠の質:44歳以下の女性の方が睡眠の質が悪い C2: 入眠時間:更年期女性の方が入眠時間が短い C3: 睡眠時間:更年期女性の方が睡眠時間が短い C4 :睡眠効率:44歳以下の女性の方が睡眠効率が悪い. PSQI 総得点:44歳以下の女性と更年期女性について有意差はなかった.PSQIとMDQに有意な正の相関傾向を認めた。女性における性周期関連問題(月経随伴症状、更年期)は,睡眠に影響を与えていることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
被験者に対して侵襲性が少なく、正確に睡眠を評価するために用いた測定機器が接触不良を起こしやすく、6例中3例のみ睡眠評価ができたが、データの集積につながらなかった。自宅での睡眠が最も日常生活での睡眠になることから、被験者の自宅での睡眠測定を行うために、パルスウォッチを用いて測定した。パルスウォッチでは6例とも解析は行えた。脳波とパルスウォッチを同時に用いて、それぞれの睡眠評価を比較したところ、データには大きな解離が認められ、パルスウォッチは睡眠評価として用いることが困難であった。パルスウォッチは、装着が容易で有り、接触不良もないことから、非常に使いや受かったが、睡眠評価に加速度(2次元)と自律神経機能を用いていることから、その正確さには問題があった。 調査表による研究では、調査対象施設との調整が遅れていることが主な原因である。
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Strategy for Future Research Activity |
被験者の自宅測定をやめるか、脳波装着の練習をくり返してから測定することが必要である。また。パルスウォッチとアクチグラフでのデータの比較が、加速度による睡眠評価にどの程度影響するかの検討も必要である。(3次元の加速度データと2次元データの違い)また、夜間酸素飽和度の比較をするためにも、パルスウォッチによる調査はけいぞくする必要がある。 平成28年度日本心身医学会(6月17日)での発表後、調査施設との調整を行う予定である。ヒヤリハットおよびメンタルヘルス調査から、ナースのためのこころとからだのサポート手帳」の企画・作成を行い、研究協力モデル病院におけるヒヤリハット対策の効果について追加調査を行う。
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Causes of Carryover |
脳波計の装着を確実に行い解析する必要がある。一回の脳波解析に12,000円かかることから次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
黄体期と卵胞期でそれぞれ解析が必要で有り、1例あたり24,000円必要である。4例行う予定で有り、連絡費、消耗品で若干費用を要する。
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Research Products
(2 results)