2015 Fiscal Year Annual Research Report
PD1阻害剤効果規定バイオマーカー探索と新規免疫チェックポイントシグナル分子同定
Project/Area Number |
26670583
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
前原 喜彦 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80165662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 哲夫 九州大学, 大学病院, 准教授 (60585701)
川中 博文 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (10363334)
岡野 慎士 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10380429) [Withdrawn]
沖 英次 九州大学, 大学病院, 講師 (70380392)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | PD-1 / 免疫チェックポイント阻害剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
前臨床試験としての検討を、マウス大腸癌細胞株CT26を用いて行った。まずマウス大腸癌細胞CT26が、PD-L1とMHC class Iを発現していることをFACScanで確認した。つまりCT26 細胞もヒトの癌と同様にMHC class Iにより癌特異的な細胞障害性T 細胞により認識され、PD-L1によりそれを回避していることが示唆された。そこでさらに私達は、マウス大腸癌細胞株CT26を皮下移植したマウスを使い、FOLFIRIとほぼ同じ方法でマウスに薬物療法を行いマウス抗PD-1抗体の併用検討を行った。Balb/c miceではFOLFIRI疑似療法と抗PD-1抗体のそれぞれが抗腫瘍効果を示すが、両者を併用すると、非常に高い効果を示す。しかし、Balb/c nude miceを用いて同じ検討を行うと、予想通りFOLFIRI疑似療法のみ効果を示し、PD-1の効果は全く認められなかった。ELISpotアッセイで細胞障害性T細胞の変化を検討すると、CT26細胞を移植したマウスの脾臓では無治療状態でも癌特異的な細胞障害性T細胞が誘導されており、抗癌剤の投与がこれをさらに促進させること、またPD-1抗体の投与は局所のeffector細胞を腫瘍部位に誘導させていることが示唆された。 癌の微小環境の検討から、化学療法と免疫チェックポイント阻害剤の非常に高い併用効果が期待されることが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)