2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26670814
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
高橋 直之 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 教授 (90119222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中道 裕子 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (20350829)
溝口 利英 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (90329475)
細矢 明宏 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (70350824)
小林 泰浩 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 教授 (20264252)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 破骨細胞 / QOP / 骨芽細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、2つの実験より、破骨細胞の形成部位決定機構を解明する。(1)破骨細胞前駆細胞(QOP)のプロテオーム解析より、骨芽細胞が特異的に発現するQOPに対する走化因子を同定する。同様に、QOPが発現する走化因子の受容体を同定する。さらに、RANK-CreマウスとOsterix-Creマウスを用いて、QOP特異的および骨芽細胞特異的に遺伝子欠損マウスを作製し、QOPホーミング機構をin vivoで解析する。 (1)QOPホーミング機構の解明:当初は骨芽細胞がQOPに対する走化因子を発現していると想定した。しかし、RANK-abundant QOPの解析より、骨芽細胞がQOPに対する走化因子を発現する可能性は低いことが判明した。QOPは広く分布し、骨芽細胞の近隣のQOPのみRANK-abundant QOPになることを見出した。そのため、(1)QOPホーミング機構の解明行う予定だった①プロテオーム解析、②骨芽細胞膜蛋白質を用いた細胞走化性解析、③光子励起顕微鏡を用いたバイオイメージング解析は行わないこととした。その代わり、(2)RANK発現誘導因子のクローニングと作用機構の解析を行った。 (2) RANK発現誘導因子のクローニングと作用機構の解析 ①RANK発現誘導因子のクローニング:RANKのプロモーターを組み込んだルシフェラーゼレポーターアッセイ系を確立した。骨芽細胞の培養上清にRANKのプロモーター活性を上昇させる因子を分泌していることを明らかにした。現在その因子の同定を行っている。その因子がまだ同定できないので、②RANK発現誘導因子の受容体解析と③RANK発現誘導シグナル解析は行っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、当初2つの目的を掲げた。(1)破骨細胞前駆細胞(QOP)のプロテオーム解析より、骨芽細胞が特異的に発現するQOPに対する走化因子を同定する。(2) QOPのRANK発現を誘導する因子をクローニングし、その作用を解析する。しかし、(1)骨芽細胞がQOPに対する走化因子を発現するという考え方は誤りだった。骨芽細胞が、QOPをRANK-abundantQOPに変換する因子を出すという新しい知見を見出した。そこで、QOPのRANK発現を誘導する骨芽細胞由来因子の探索を中心に研究を行った。RANK-GFPとRANK-luciferaseをQOPに発現させて指標として用いることで、骨芽細胞のcDNAライブラリーからRANK誘導因子をクローニングする予定だったが、この実験は遅れているため、「やや遅れている」と自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
我々は、受容体RANKを高発現した破骨細胞前駆細胞(RANK-abundant QOP) が骨組織に特異的に出現することを見出した。すなわち、骨芽細胞がQOPのRANK誘導因子を分泌していることが「破骨細胞が骨組織にだけ存在するため」に重要であるという結論を得た。骨芽細胞がQOPに対する走化因子を発現するという考え方は誤りであることが判明した。そのため、計画(1)破骨細胞前駆細胞(QOP)のプロテオーム解析より、骨芽細胞が特異的に発現するQOPに対する走化因子を同定する。という研究は行わないこととした。その代わり、骨芽細胞が分泌するQOPのRANK発現誘導因子の同定とその受容体の同定を中心に研究を進めることとした。さらにそのその受容体からのシグナルを解析する。これらの解析より、破骨細胞の形成部位決定機構を解明したいと考える。
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Causes of Carryover |
抗RANK抗体が予定していた価格より値引きされたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額38,983円は次年度の抗体購入予算に計上する。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Stability of mRNA influences osteoporotic bone mass via Cnot3. Stability of mRNA influences osteoporotic bone mass via CNOT3.2014
Author(s)
Watanabe C, Morita M, Hayata T, Nakamoto T, Kikuguchi C, Li X, Kobayashi Y, Takahashi N, Notomi T, Moriyama K, Yamamoto T, Ezura Y, Noda M
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Journal Title
Proc Natl Acad Sci USA
Volume: 111
Pages: 2692-2697
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Noncanonical Wnt5a enhances Wnt/β-catenin signaling during osteoblastogenesis.2014
Author(s)
Okamoto M, Udagawa N, Uehara S, Maeda K, Yamashita T, Nakamichi Y, Kato H, Saito N, Minami Y, Takahashi N, Kobayashi Y
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Journal Title
Sci Rep
Volume: 4
Pages: 4493,
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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