2015 Fiscal Year Research-status Report
自己修復機能を有する樹脂を用いた義歯の滑沢を保つコーティング材の開発
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26670841
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
南 弘之 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (50244257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶺崎 良人 鹿児島大学, 医歯学域 医学部・歯学部附属病院, 講師 (70157577)
村原 貞昭 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (80404490)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 自己修復機能 / コーティング材 / 生態親和性 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年5月29日に,大宮ソニックシティ(埼玉県大宮市,第124回日本補綴歯科学会学術大会会場)において,本研究課題遂行に使用する「自己修復機能を有する樹脂」ついて,研究協力を得ている歯科材料メーカーのグループ会社の研究部から,樹脂について説明を受けた。これは,歯科材料のメーカーでは,材料の入手が困難と報告があったためである。その結果,この材料に関しては塗料メーカーが詳細を把握しているとのことであり,引き続き調査を依頼した。 平成27年8月22日には,九州歯科大学(福岡県北九州市,平成27年度日本補綴歯科学会九州支部学術大会会場)において,同研究部と面談が実現し,調査結果について説明を受けた。その結果,口腔内での使用が可能と思われる材料の発掘に苦慮しているとのことであった。 したがって,研究の進捗は大幅に遅れており,研究計画の見直しを余儀なくされている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
初年度に続いて既成の材料の流用が有効と考え,相談先を広げて入手を試みたが,口腔内応用を考慮すると流用困難との結論に達した。したがって,研究は計画よりさらに遅れることとなった。 28年度は,27年度に予定していた,樹脂の試作に取り組むまねばならない。マイクロカプセルだけは入手して,有機および無機フィラーを含み,マトリックスはUDMAおよびTri-EDMAを使用して,光重合型コンポジットレジンとして試作する。
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Strategy for Future Research Activity |
有機および無機フィラーを含み,マトリックスはUDMAおよびTri-EDMAを使用して光重合型コンポジットレジンとし,これにマイクロカプセルを混和して,光重合型コンポジットレジンとして試作する。これまでどおり,歯科材料メーカーの研究開発部の協力の下に行なう。 試作後は,傷を受けた後の修復過程の観察をはじめ,口腔内環境を模した加齢試験を行い,コーティング材としての実態の把握を行なう。
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Causes of Carryover |
本研究のテーマを遂行するための材料の選定・入手が困難を極め,情報収集のレベルに終わってしまったため,経費の支出額が些少で済んだ。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
既成の材料の流用による研究はあきらめ,基本的な樹脂材料を自作することにより,研究を行なう予定である。研究が軌道に乗れば,メーカーの研究施設に出向く費用や,施設使用の費用が発生する。また,早期に論文として発表することを実現する。
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Research Products
(10 results)