2015 Fiscal Year Research-status Report
オキサリプラチンによる末梢神経障害へのM-Testの有用性の検討
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26670958
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
奥 祥子 宮崎大学, 医学部, 教授 (40284921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
緒方 昭子 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 准教授 (50510731)
矢野 朋実 宮崎大学, 医学部, 講師 (90363580)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | M-Test / オキサリプラチン / 末梢神経障害 / 大腸がん / 補完・代替医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、研究の実施、学会発表を行った。 研究遂行にあたり、当初、対象は外来通院中の大腸がんの患者で、化学療法としてオキサリプラチンを用いた療法を受けており、有害事象共通用語基準v4.0(以下CTCAE)13)による末梢性感覚ニューロパチーGrade2(中程度の症状がある;身の回り以外の日常生活動作の制限)・Grade3(高度の症状がある;身の回りの日常生活動作の制限)を体験しておられる患者としていたが、対象者の確保が困難なため、CTCAEのGrade1(症状がない;深部腱反射の低下または知覚異常)以上の患者に変更した。 第30回日本がん看護学会学術集会で結果を発表した。対象者14名で、平均年齢61.9歳であった。①M-Testの評価:治療前のM-Testでは、痛み、つっぱり感、違和感などのある面は、下半身前面NRS(2~3)3名、下半身後面NRS(1~5) 8名、下半身側面NRS(3)1名、上半身前面NRS(3)1名、上半身側面NRS(3~4)2名あった。治療前と次回治療日のNRSの比較は、変化なし5名、変化あり5名であった。②症状に関する質問:開始前に13名の患者が、「手または足の感覚がマヒしたりぴりぴり痛む」と回答した。③症状日記:しびれのおさまりが少し早くなった気がする、手・足先が温かい、食欲が出てきた、睡眠がとれた、夜間の覚醒回数が減少した、気分的に楽になったと答えた。④患者背景情報:血液検査データに著変はなかった。⑤サーモグラフィー:皮膚表面温度に差はなかった。⑥CTCAE:M-Test前後に変化なかった。客観的症状に変化はなかったが、患者の中にはしびれのおさまりが少し早くなった気がする、手・足先が温かい、食欲が出てきた、睡眠がとれた、夜間の覚醒回数が減少した、気分的に楽になったとの言葉が聞かれた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究対象施設の協力は得ているが、対象者数が、目標数に達していない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度までに対象者数が目標数に達していないため、平成28年度の研究計画であった急性末梢神経障害への予防的なセルフケアとしてM-Testの活用の検討を変更し、平成27年度同様に、末梢神経障害の主観的データ、客観的データのアセスメントと研究のまとめを行う。
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Causes of Carryover |
対象者数が少なく、マイクロコーン等の消耗品費の支出が当初計画よりも少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
マイクロコーン購入、データ解析ソフトの購入、関連図書の購入、学会参加等を行う計画である。
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Research Products
(1 results)