2015 Fiscal Year Research-status Report
透析患者の自殺予防に関する研究-サイコネフロロジー看護師養成プログラム-
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26670966
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
長江 美代子 日本福祉大学, 看護学部, 教授 (40418869)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 希恵 日本福祉大学, 看護実践研究センター, 客員研究所員 (00310623)
外ノ池 隆史 愛知学院大学, 心身科学部, 教授 (00710972)
田中 敦子 日本福祉大学, 看護実践研究センター, 客員研究所員 (70398527)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | サイコネフロロジー看護 / 透析ケア / 自殺 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究参加クリニックの看護師6名に対してサポートグループを実施した(3時間×10回)。サイコネフロロジー看護師の教育講座を2016年1月~2月に10コマ(10時間)と、事例を用いた演習(10時間)を実施した。 サイコネフロロジー看護師教育プログラム(サポートグループ、教育講座と演習、レポートの提出)を終了した看護師12名で、1回/月会議を開き、予防・急性期・フォローアップにわけてプロトコルを作成した。 介入群として金山クリニックの透析患者200名、東海クリニックの透析患者200名に対し、個別に研究説明しKDQOL質問紙の回答を依頼した。各々117名と119名から回答を得た。参加患者の介入前の自殺リスクについては、所属のスタッフナースによりデータ収集中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査対象病院のスタッフの積極的な協力が得られた。 研究説明と同意を得るプロセスを個別面接で実施し、質問紙は透析日に確実に回収できるように準備をした。研究者から直接説明を受けることで信頼を得ることができた。また質問があるときは出向いて丁寧に説明した。患者の状況を直接聞くことができて研究者にとっても動機付けられる有意義なデータ収集のプロセスだった。
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Strategy for Future Research Activity |
収集した自殺予防介入体制を導入前のデータ集計し分析し患者の傾向を研究参加病院とそのスタッフと共有する。 介入病院でピアサポート体制を整え、自殺予防介入体制を導入し自殺リスクをアセスメントし、プロトコルに沿ってケアを展開する。自殺に関するインシデント時のデータを確実に収集する。 自殺予防介入体制を導入後(2017年2月ごろ)、再度KDQOLと自殺リスクについてデータ収集し、患者の変化(サイコネフロロジー看護師による体制の評価)について分析する。介入時のプロトコルに関する評価を分析する。全体を分析し、今後の方向性を検討する。成果報告をまとめる。
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Causes of Carryover |
研究参加の患者への謝礼を500円分のクオカードにしている。合計400名を予定していて研究者の立て替え払で購入しているが、質問紙の回収は約250名分であったため、150名分は未使用である。この分は次年度のポストテスト時の謝礼として使用予定である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
教育講座で作成した自殺予防介入体制を導入し、プロトコルに沿ったケアを展開する。約一年間経過予定の3月に導入後の質問紙KDQOLを実施する(ポストテスト)。サポートグループによる看護師の変化、患者QOL、自殺リスクをプレテストと同じ尺度で測定する。患者の自殺に関わった看護師・スタッフから自由記述を含めた質問紙でデータ収集する。これらを総合的に評価し、サイコネフロロジー看護師の有用性を評価する。 費用:質問紙、謝礼クオカード、統計ソフトSPSS、分析用PC(研究専用)、テープ起こし委託。
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