2014 Fiscal Year Research-status Report
多文化共生における外国人女性と医療職向け周産期インターフェース構築に関する研究
Project/Area Number |
26670988
|
Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
新田 祥子 長崎県立大学, 看護栄養学部, 助教 (70638064)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 節子 長崎県立大学, 看護栄養学部, 教授 (30259072)
エレーラ ルルデス 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 准教授 (40597720)
ポンサピタックサンテ ピヤ 長崎県立大学, 国際情報学部, 准教授 (60555481)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 多文化共生 / 外国人妊産褥婦 / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、外国人妊産婦に対応しているクリニックの助産師へインタビューを行い、デジタルテキストの作成および翻訳する上で重要となる点について検討を行った。また、この検討内容を踏まえ、日本語・英語、日本語・中国語の併記された妊産褥婦向けテキストの翻訳および、デジタルテキストの作成を行った。 研究に協力したクリニックでは現在使用中の妊産褥婦向けテキストは、紙媒体で日本語表記のみであった。そのため、まず、日本語の表現について、助産師へインタビューを行いながら、見直しを行った。その結果、使用中の言語は、日本語のため、英語のように主語を用いずに表現することが多々あることが改めて明らかとなった。”誰が”、”何を”といった表現を省略する日本語が多い。母語が日本語でない外国人女性の場合、主語や述語の記載は非常に重要となる。日本語の表現では、「多めに」「~したりすることもあります」など、抽象的・曖昧な表現を多く用いていることも明らかとなった。また、「分娩セット」など日本語の造語の場合、一言では英語で表すことが難しい言葉もあり、日本人産婦に対しての場合でも説明が必要な言葉が用いられていた。そのため、翻訳する際に、再度、日本語での表現を見直すことは、外国人女性だけでなく、すべての女性へのケアの際に必要であることが明らかとなった。 本年度は、これら日本語表現の見直しを行った日本語テキストを翻訳し、タブレット等を用いたデジタルテキストを作成した。今後は、本研究の結果を用いて来年度のデジタルテキストの運用につなげることとする。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度目標としていた、デジタルテキストの内容の検討、および作成まで達成できている。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、作成したデジタルテキストを実際に医療職者および外国人妊産褥婦を対象に使用してもらい、その後、インタビューを通して評価を行っていく。また、作成したテキストの改善点や課題を明らかにする。
|
Causes of Carryover |
当初予定していたデジタルテキスト翻訳料の予算金額よりも低額で翻訳を行うことができたため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度も、引き続き翻訳の修正が必要となるため、その際の翻訳料予算とする。
|
Research Products
(1 results)