2014 Fiscal Year Research-status Report
手術を受けるてんかん患児に対する個別アレンジ可能なプレパレーション用教材の開発
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26670997
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
坪川 麻樹子 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 助教 (10567431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住吉 智子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50293238)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | プレパレーション / てんかん / 手術 / 小児看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度はてんかん患児に対するプレパレーションにおいて,看護師が考える術前説明の項目に関し重みづけを行ってもらうことを目的とし,以下のような結果が得られた。 看護師10名に面接を行い,概念モデル可視化ツール「rami」にてプレパレーションの内容の重要さ,困難さに関し重みづけを行ってもらった。インタビューデータを定性データ,ramiで得られたデータは定量データとした。定性データは意味内容ごとにコード化し,同意性,相違性に注目して質的に分析した。このカテゴリーを分類し,重要さの重みづけである面積は大きい順に《手術の目的》《疼痛》《手術への励まし》《術後の制約》《術後のボディイメージの変化》《術後の身体不調》であった。また,困難さの重みづけである高さは,高い順に《手術の目的》《ボディイメージの変化》《手術への励まし》《疼痛》《術後の身体不調》《術後の制約》となった。 重要さの項目間の相関では,《術後の身体不調》と《術後の制約》に負の相関がみられた。困難さの項目間では,《手術の目的》と《術後の制約》,《疼痛》にそれぞれ負の相関が,《術後のボディイメージの変化》では正の相関がみられた。また,《疼痛》と《術後のボディイメージの変化》は正の相関がみられた。看護師らは,患児が術後に驚かないよう,多くの項目が挙げられており,家族や病棟保育士との連携の必要性も示唆された。今後,概念モデルを形成し,それを搭載した教材のプロトタイプを作成し,個別アレンジが可能なプレパレーションの開発を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内外の文献検討と情報収集と研究計画の決定と倫理委員会の承認は順調に行えた。 看護師の術前説明の重みづけとセルフモニタリングは,看護師10名を対象に半構造面接を行い,面接結果の分析,ramiで得られた定量データの分析まで行えているため,おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は概念モデルと,教材として適したアレンジ可能な要素を取り入れた教材のプロトタイプの作成を行い,実際に現場で使用してもらう。 平成28年度は使用結果から,てんかんの患児の手術に対するプレパレーションに効果的な教材開発の検討を行っていく。
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