2015 Fiscal Year Research-status Report
都市型診療所における看護師のコンピテンシーとその構造化
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26671039
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大塚 眞理子 千葉大学, 看護学研究科, 特任教授 (90168998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 玲子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (20644470)
丸山 優 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (30381429)
畔上 光代 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (40644472)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | プライマリ・ケア / 診療所看護師 / 都市型診療所 / 地域医療 / 地域看護 / コンピテンシー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、都市型診療所の看護師のコンピテンシーとその構造を明らかにすることである。診療所には、過疎地の診療所や標榜する診療科ごとに特色ある診療所があることから、本研究の都市型診療所とは、人口が多く公共交通機関の利用が便利なところにあり、一人の患者が複数の診療所や病院に通院することが可能な地域にある診療所とした。平成27年度は、平成26年度に行った文献検討及び、家庭医療学センターの医師から診療所看護師としてエキスパートと判断できる看護師の推薦をうけた5名へのヒヤリングをもとに外来看護となる63項目のコンピテンシー項目を作成した。さらに訪問診療を行っている診療所看護師へのグループインタビューを行い、訪問診療に伴うコンピテンシーリストを作成した。外来看護の63項目に訪問診療独自の項目を加え、外来と訪問診療に共通する診療所看護師のコンピテンシーを整理した。最後に、都市型診療所の特性を踏まえた診療所としての機能を果たすためのコンピテンシーを看護師及び家庭医へのヒヤリングをもとに加え、最終的に86項目のコンピテンシーリストを作成した。この86項目のコンピテンシーリストを調査票として作成し、デルファイ調査を行い精選することとした。平成28年1月に研究計画書を千葉大学大学院看護学研究科倫理審査委員会に提出し、承認を得ることができた。2月に全国の家庭医療学センターの管理者宛に研究対象者の推薦依頼を行い、3月末の段階で診療所看護師と家庭医及び看護学研究者60名の調査対象者を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
順調に研究が遂行できた理由は、コンピテンシーリストの作成を診療所の外来と訪問診療の2チームに分けて小集団で行ったことによる。文献検討およびデータ収集と分析を行いそれぞれのコンピテンシーリストを作成し、両者を合体する研究会は全員参加で行った。また、デルファイ調査の専門家を連携研究員として研究メンバーに加え、調査準備を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
調査の実施は、年度をまたいでしまったので5月に調査を実施する。倫理的手続きを済ませ、調査対象者のリストアップができているので、平成28年5~6月に第1回のデルファイ法調査、夏に専門家会議、9~10月に第2回デルファイ法調査行う予定である。また、調査結果を学会に発表する準備を行う。
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Causes of Carryover |
研究者4名でカナダのモントリオールに都市型診療所の視察を計画していたが、日程調整がうまくできず、1名の派遣となった。また、国際学会に演題発表することができなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
海外の都市型診療所の看護実践の視察を計画しており、現在、モントリオールあるいはフィンランドの研究者とコンタクトを取り検討している。平成28年度に香港で行われる東アジアの看護学会で発表する予定である。
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Research Products
(1 results)