2015 Fiscal Year Research-status Report
外国人小児の発達の遅れと発達障害に関する早期発見・早期支援モデルの構築
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26671049
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Research Institution | The Japanese Red Cross Kyushu International College of Nursing |
Principal Investigator |
森山 ますみ 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 准教授 (90565722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五味 麻美 川崎市立看護短期大学, その他部局等, 講師 (70510246)
時枝 夏子 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 助手 (70727453)
鈴木 良美 東邦大学, 看護学部, 准教授 (90516147)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 外国人小児 / 発達遅れ・発達障害 / 在日外国人母 / 保健師 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、外国人小児の発達の遅れと発達障害に関する早期発見・早期支援モデルの構築であり、平成27年度は、26年度に行った外国人が多い市町村の保健センターの保健師を対象としたインタビューの分析結果を基にした質問紙を作成し無記名自記式質問紙調査を実施した。 外国人が多い上位100市区町村の市区町村においての保健センター機能を有する273施設に質問紙を配布し、48部回収した。自治体人口は10万人未満6、10万人以上50万人未満28、50万以上12、未記入2であり、外国人割合は、2%未満13、2%以上3%未満10、3%以上4%未満10、4%以上5%未満7、5%以上6、未記入2であった。1歳6か月児健診で発達障害のスクリーニングの方法は、問診43、行動観察34、健診票37、子育てに関する質問紙18、絵カード2、積み木1、意思伝達方法カード1であった。3歳児健診で発達障害のスクリーニングの方法は、問診45、行動観察40、健診票35、子育てに関する質問紙22、絵カード1であった。乳幼児健診時、外国人母の場合、公的な通訳を活用は、常時5、必要時23、その他15(ボランティア、友人、本人により通訳依頼等)であった。乳幼児健診時、子育てに関する質問紙には外国語版の有無については、有30、無14、未記入4であった。それらの言語は英語30、ポルトガル語16、中国語9、スペイン語7、タガログ語6、韓国語5、ベトナム語3、トルコ語1であった。発達の遅れや発達障害の外国人小児の対応における困難では、環境要因によるものか子どもの発達の遅れや障害によるものか判断の難しさ、子どもの発達の状況についての情報収集の難しさ、外国人家族との日本と出身国の生活・文化・考え方の違い、家族が子どもの問題とサービスを理解して意思決定することを支援する難しさ、家族についての情報収集の難しさの順で多かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、26年度に行った調査を踏まえて質問紙を作成し、全国規模の調査を行う計画を実施した。平成26年度に行った外国人が多い市町村の保健センターの保健師を対象とした半構成的面接で得られた結果を学会で報告した。平成27年度実施予定であった外国人母を対象とした調査は実施には至っていないが準備を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は平成27年度に行った外国人が多い市町村の保健センターの保健師を対象とした無記名自記式質問紙調査で得られた結果を学会で報告する予定である。そして、外国人母を対象とした「子どもの発達に対する意識」について調査、引き続き外国での子どもの発達に関する資料を収集する予定である。 これらの保健師および外国人母を対象とした調査により「発達の遅れ・発達障害を有する外国人小児の発見の支援の現状と課題」を明らかにし、外国人母や保健医療職者を対象とした「外国人小児の発達遅れ・発達障害の早期発見のためのツールやWebサイトを考案する予定である。
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Causes of Carryover |
平成27年度の予定していた外国人母を対象とした調査が準備で終わり、実施できなかったため、それにかかる経費を使用しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度に、平成27年度に予定していた外国人母を対象とした調査するとともに平成28年度の計画を実施する。
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Research Products
(2 results)