2014 Fiscal Year Research-status Report
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26740047
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤田 直子 九州大学, 芸術工学研究科(研究院), 准教授 (20466808)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 神社力 / GIS / 社叢 / 時空間解析 / 地震 / 災害 / 災害発生リスク / 九州 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は『自然災害発生パターンと神社の立地の時空間解析』を行い,本研究課題の目的である「災害における神社力」をマクロスケールから明らかにする事を目指した. 研究対象地は九州全域とし,分析対象の神社は九州に存在する全ての神社とした.自然災害発生リスク要因として分析に使いたデータは,自然条件データ(気象データ,降水量データ,土壌・地質・地盤データ,地形データ,動植物データ),社会条件データ(居住者データ,土地利用データ,防災拠点データ),災害履歴データ等とした.取得したデータをGISを用いて解析を行い,神社の立地と自然災害発生リスクとの関係姓を分析した.続いて,パターン毎に現地調査を行い,社叢を含む森林,農林業地等の緑地空間の特徴を確認し,取得したデータをGISに再度取り込み,時空間解析を行った. その結果,分析に用いた自然災害発生リスク要因の内,九州地方で特に災害頻度が高い大雨による地すべりや斜面崩壊が発生しやすい場所と神社の立地に着目すると,それらの発生リスクに寄与する傾斜と起伏量と神社の立地は,急斜面に分類される場所への立地も約35%存在する事が分かった.また,地震が発生した後に起きる地盤沈下や液状化のリスクがある場所は表層地質と地形分類から分析を行い,最も発生リスクが高い地域に立地する神社が他の割合に比べて低い事が明らかになった.更に,自然災害発生リスクに対する神社立地の分析結果を図化し,一般にも理解しやすい形態に整理を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書では,『第1段階の目的である「災害における神社力」を明らかにするため,一年目に①自然災害発生パターンと神社の立地の時空間解析,二年目前半に②自治体における災害対策の制度と自然環境実態とのギャップの解析を行う.(後略)』と記載した.申請書のとおり調査研究を実施した. 研究成果を日本景観生態学会,日本地理情報システム学会,日本都市計画学会,日本造園学会において発表し,日本地理情報システム学会でポスター賞を受賞した.
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は交付申請書に記載したとおり,『自治体における災害対策の制度と自然環境実態とのギャップの解析』(ミクロスケール)および『地域住民と神職における自然観や空間認知の顕在化と生態系管理の実態』を実施する. 前半は,自治体における災害対策,森林・緑地施策に関する資料を収集し,対応状況を整理分類するとともに,各自治体における制度上緑地の位置付けの実態を分析する.同時に研究①の分析結果を引用して自然環境上の特徴を抽出し,制度上の位置づけや相互関係を把握することにより,両者のギャップを明らかにする.研究期間は平成27年4月~9月とする. 後半は,聞き取り調査およびテキストマイニング手法とレパートリーグリッド発展手法を用いた分析により,地域住民の神社や周辺の自然に対する認識と利用実態,および神職に対する聞き取り調査で神社と社叢に対する意識と維持管理の実態を明らかにする.研究期間は平成27年8月~翌3月とする.
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Causes of Carryover |
購入品の購入予定額と実際の購入額に生じた差.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
翌年度分として請求した助成金と合わせて適切に使用する.
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Research Products
(8 results)