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2015 Fiscal Year Research-status Report

発芽玄米酒粕の呈味増強効果と生理活性

Research Project

Project/Area Number 26750033
Research InstitutionNagano Prefectural College

Principal Investigator

小木曽 加奈  長野県短期大学, その他部局等, 准教授 (30435284)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords酒粕 / ACE阻害活性 / ジペプチド / 発芽玄米
Outline of Annual Research Achievements

玄米を発芽させてアルコール発酵させた発芽玄米酒の副産物である発芽玄米酒粕についてこれまで①「コク増強」と塩味増強に伴う加工食品の「減塩」効果を、②抗酸化活性とを明らかにしてきた。
今年度はさらなる機能性として血圧降下作用、すなわち高血圧に関する酵素であるACEを阻害する可能性をin vitroで検討した。まず発芽していない状態で作成した酒(清酒)をコントロールとし、比較対照として絞った酒の方の発芽胚芽米酒、それから対象の発芽玄米酒粕で検討を行った。発芽玄米酒粕、発芽胚芽米酒、清酒のACE阻害活性はIC50値でそれぞれ0.15mg/ml、1.15 mg/ml、1.55 mg/mlであった。清酒より発芽胚芽米酒がACE阻害活性は高かったことから、発芽に由来する成分がACE阻害活性を示すことがわかった。また酒粕の方がより阻害活性が高かったことから、絞った残さの方が血圧降下作用が高いことがわかった。
一方、食品中から酵素阻害活性を有する成分を単離するのは時間とお金とマンパワーが必要になる。そこで今回はできるだけ簡便な方法を検討することとした。ACE阻害活性を有するペプチドをコンピュータソフトACD/MS Workbook SuiteのIntelliTarget機能で検索することとした。まず発芽玄米酒粕を5倍容に懸濁し、LC-MSで分析した。LC-MSデータをACD/MS Workbook SuiteのIntelliTarget機能により、分子イオンピークが確認されるピークを判別後、ジペプチドに該当する質量数を持つピークを判別した。IntelliTarget機能により、ジペプチドに相当する質量数を持つ57ピークが判別された。各種文献からACE阻害のあるジペプチドのうち標品のスペクトルとの比較から、最終的に発芽玄米酒粕中で阻害活性のあるジペプチドの1つはVal-Proと推定された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

3年目に行う機能性成分の検索について、2年次で既に活性ペプチドが推定可能になったため。

Strategy for Future Research Activity

呈味増強効果検討については現在までにパンでその効果がわかっている。一方パン以外の調理方法については今まで検討がなされていないため、麺類(うどんなど)や焼き菓子(せんべい、クッキーなど)、汁物について検討を行う予定である。このことで減塩効果やコクの増強を検討する。

Causes of Carryover

機能性成分についてその抽出・分離に時間と予算がかかると予想していたが、コンピュータを用いた簡易な方法を構築できたため、予算に余裕ができた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

この予算を用いて更なる食品への応用の検討を行う予定である。例えば各種食品作成に使用するほか、今回のような簡易な検討方法を用いることによって新たな機能性を検討したい。

  • Research Products

    (2 results)

All 2016

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 発芽玄米酒粕のACE阻害活性2016

    • Author(s)
      小木曽加奈、岡崎光雄
    • Organizer
      日本農芸化学会2016年度大会
    • Place of Presentation
      札幌コンベンションセンター
    • Year and Date
      2016-03-28
  • [Presentation] LC-MSによるACE阻害活性ペプチドの簡易探索法の検証2016

    • Author(s)
      古田一匡、小木曽加奈
    • Organizer
      日本農芸化学会2016年度大会
    • Place of Presentation
      札幌コンベンションセンター
    • Year and Date
      2016-03-28

URL: 

Published: 2017-01-06  

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