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2015 Fiscal Year Research-status Report

実践知と科学知の循環型研究に基づいた走能力向上のためのトレーニングモデルの構築

Research Project

Project/Area Number 26750278
Research InstitutionAoyama Gakuin University

Principal Investigator

遠藤 俊典  青山学院大学, 社会情報学部, 准教授 (80555178)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywordsスプリント走 / 疾走技術 / 体力的要因 / トレーニング分析 / 縦断的研究
Outline of Annual Research Achievements

2年目である本年は、昨年度のパイロット的測定に基づいて大学陸上競技部の1シーズンの試合およびトレーニングに介入した。
本年は4月から10月までの試合期における試合データの収集が可能となった。このことは、本質的なパフォーマンスである試合の結果とトレーニングとの対応関係を検討するうえで必要不可欠であることから、最重要のデータを得ることができたといえる。試合期における記録の変動やそれに対応したトレーニング計画およびその実施形態については、非常にばらつきが大きく、平均的な結果やチームに1つのトレーニング計画ではなく、テーラーメード型の計画と実践が必要であることが示唆された。このことに加えて、昨年度から引き続いている各トレーニングサイクルにおける客観的(科学的)なトレーニング診断・評価として、2016年9月および2016年1月にMRI(大腿部全体および体幹部ヤコビーライン上)による筋量および脂肪量測定、バイオデックスによる下肢筋力測定、地面反力計を使用した疾走動作中の力発揮特性の評価、および各種フィールドテストのデータ収集を行った。またそれと並行して、実践的知見の収集にあたっては、対象とする競技者およびコーチへのインタビュー調査を11月および2月に行うとともに、継続的にコーチング活動の記録とトレーニング日誌の収集を行ってきた。これまでのところ、疾走速度に影響を及ぼす体力的・技術的要因は個人内および個人間では異なること、選手の内省とコーチの評価といった質的・実践的情報と客観的に評価された医科学的データとの対応関係についても個人差がみられる傾向のあることなどが示唆されている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

対象者の試合スケジュールやトレーニング計画、および対象者の怪我等の関係から、当初の予定であった測定頻度についてはすべてを達成することができなかった。大学のトップ選手を扱う介入型の実験形態であることを考慮すれば及第点と考えられるが、トレーニングと試合とが個々にスケジューリングされている中に、ある程度の人数で集まって行わざるを得ない測定を配置することが非常に困難であり、測定回数が予定より減ってしまったことが進捗状況の遅れの主たる原因である。また、検討課題であった男子選手との比較については、予定していた対象者が本年度に怪我等の影響で測定が不可能であったことから、次年度に検討を進めることとしたい。
本年度は、昨年度の11月から本年度の11月までのデータを継続的に収集することによって、1シーズンのデータとしてまとまりのあるものが収集できた。したがって、縦断的研究としての1年間のデータが収集されたことから、これを来年度まで継続した結果から、科学的知見と実践的知見との循環・融合がどのように果たされているかについてのモデル化が推進できると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

まずはこれまで同様4月から始まる試合期の試合計画、試合時のデータ、トレーニング計画およびトレーニング実施状況など試合論およびトレーニングマネジメント論に関わるデータの収集を継続的に行う。それとともに、試合期の中間段階である7-8月、シーズン終了直後の11月および冬季トレーニング期の終了時である2-3月に科学的なトレーニング診断・評価として、昨年度から継続して行っている科学データの収集を予定している。この測定によって縦断的な科学データは計8回になる。
最終年度である本年度は、これらの縦断的データを科学的知見と実践的知見を融合・循環についてトレーニング現場ではどのように扱われているか、そのトレーニングモデルとはどのようなものかについての理論的枠組みの形成およびモデル化とその運用にむけて調査・分析を進めていく。

Causes of Carryover

実験結果に基づいて必要となった物品の購入が年度内に間に合わなかったため

Expenditure Plan for Carryover Budget

昨年度に予定していた物品を購入する

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Published: 2017-01-06  

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