2016 Fiscal Year Annual Research Report
Potential for gene expression by acute aerobic exercise with locally force of muscle
Project/Area Number |
26750317
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Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
平野 雅巳 愛知淑徳大学, 健康医療科学部, 助教 (30580229)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 乳酸閾値強度 / PGC1α / 呼吸循環応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、乳酸閾値強度による一過性運動時の発揮筋力と遺伝子発現量の関係を検討することを目的とした。本年度は、昨年度までに行った実験で採取した筋や血液の再分析および呼吸循環応答の解析を行った。その結果、運動1時間後のPGC-1α(Peroxisomal-proliferator-activated receptor gamma co-activator-1 alpha)遺伝子は、非運動条件に対して高発揮筋力条件が1.9±2.5倍、低発揮筋力条件が0.8±0.7倍と運動条件間に有意な差を認めなかった。運動前と運動45分後の高分子アディポネクチンは、運動条件と時間との間に交互作用を認めず、両群ともに運動前(1.88±0.91μg/mL)より運動後(1.94±0.92μg/mL)に有意に高値を示した。呼吸循環応答について、相対的最大酸素摂取量(%VO2max)ともに運動条件と時間との間に交互作用を認めず、高発揮筋力条件(42.6±8.1%)と低発揮筋力条件(43.1±9.5%)との間に差を認めなかった。呼吸交換比(RER)は、低発揮筋力条件(0.89±0.04)より高発揮筋力条件(0.86±0.04)の方が有意に低値を示し、運動開始15分後よりも45分後および60分後が有意に低下した。血中乳酸濃度は、運動条件と時間との間に交互作用を認め、低発揮筋力条件の運動開始30分後(1.6±0.8mmol/L)より60分後(1.2±0.5mmol/L)に有意に低下した。これらの結果から、乳酸閾値強度に相当する同一酸素摂取量の有酸素性運動における発揮筋力の差異は、PGC‐1αの発現に与える影響が小さいことを明らかにした。また、低発揮筋力条件では、呼吸交換比と乳酸濃度の変化から運動開始15分以後に脂質代謝が亢進したことが考えられた。
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