2014 Fiscal Year Research-status Report
大規模マーケティングデータへのクラスタリング手法の適用
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26780240
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
横山 暁 帝京大学, 経済学部, 講師 (90582867)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | クラスター分析 / 親近度データ / マーケティングデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
研究初年度である平成26年度は,研究計画に基づき「大規模マーケティングデータ分析における基礎研究」と「重複クラスター分析の理論的研究」を中心に研究活動を行った. まず前者に関しては,大規模マーケティングデータの分析についての現状を知るために,文献・論文の収集を行うとともに,積極的に学会大会等における大規模データ分析に関する発表の聴講を行った.さまざまな文献等を通して,大規模データの分析におけるクラスタリングの重要性について再認識することができたという意味において,この研究活動は有用であったと考えている. 後者に関しては,「重複クラスター分析法のアルゴリズム」に着目し,大規模データに適用した際に問題となると考えられるアルゴリズムの部分について検討を行い,日本行動計量学会第42回大会にて研究発表を行った.フロアの他の研究者からの質疑等を含め,今後の研究の課題を得ることができたと考えている.さらに研究を継続し,7月に国際学会で研究発表をすべく,準備を行っている.「結果の表示方法について検討」に関しては,前述の文献・論文の収集活動において,参考となる既存研究を見出しており,当初の予定よりこの部分の活動は遅れ気味であるが,研究を進展させることができると感じている. また,実際の分析に用いるためのデータの収集・集計に関する活動は,既に取得済みであった売り上げ記録データのほかに,民間の調査会社におけるシングルソースデータを入手し,研究協力者の協力のもとに基礎集計を行った.これらのデータを今後使用するという意味において,研究が円滑に進めることができる感じている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年度の研究活動の中心の1つである「大規模マーケティングデータ分析における基礎研究」は順調に進んでいると考えられる.また,「大規模マーケティングデータの収集」に関しても,収集するデータの種類に関しては想定より少なくなったものの,規模としては十分であり,研究協力者の協力を仰ぎ,基礎集計等を進めている.この活動については今年度も継続して行う予定である. また,「重複クラスター分析の理論的研究」に関しては,やや遅れ気味である.これは,「アルゴリズムの検討」および「結果の表示方法について検討」の2つの観点のうち,前者は学会大会での研究発表も行っており,おおむね順調であるが,後者については研究は進めているが,学会等で発表する段階まで至っていないという面でやや遅れ気味である. また,本研究課題の核となる「収集したデータを用いた分析」に関して,当初の計画では「少なくとも平成26年度の後半に着手する予定」としていたが,入手するデータの選定に時間がかかり,データを扱い始めた時期が遅くなってしまったことも影響して,当初の予定通りには進んでいない. 以上より,一部遅れていることを考慮して「やや遅れている」と判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度以降は,平成26年度の研究活動を基に,研究計画に沿って研究を進めていく. 進捗状況としては一部にやや遅れている研究があるが,研究内容に関してはほぼ研究計画通りに進んでおり,遅れている研究に関して重点的に研究を進めることで遅れを取り戻しつつ計画通りに研究を進めていく予定である.
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Causes of Carryover |
研究初年度の平成26年度は,交付申請書 (D-2-1) に基づき,支出を行った.学会出張のための旅費が当初の計画の50%強となったが,逆に物品費において,分析用のPCと分析用のソフトウェア,データの購入が当初の予定を若干上回った. 結果として差し引きでほぼ計画通りとなる予定であったが,購入を予定していた洋書が年度内に入手できなかったこともあり,使用額が当初の計画をやや下回る結果となった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度は,当初の計画通り,書籍およびデータの購入,国際学会への参加(1回),国内学会への参加(2回程度),データ収集・集計等の謝金を計画しており,平成26年度からの繰り越し額を含め,おおむね予定通りに使用することが可能であると考えている.
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