2014 Fiscal Year Research-status Report
多分野で展開可能なケアマネジメント方法に関する基礎的研究
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26780316
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
河野 高志 福岡県立大学, 人間社会学部, 講師 (50647237)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ケアマネジメント / ソーシャルワーク / 多分野での実践 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的である多分野で展開可能なケアマネジメント方法の構築のため、平成26年度は研究の基礎部分として、英米の先行研究からケアマネジメントの利用者志向とシステム志向の内容について整理していった。また、1名のソーシャルワーカーから聞き取りを行い、そこから示唆を得てケアマネジメントのミクロ・レベルからマクロ・レベルの特徴について再検討し、ケアマネジメントを「利用者へのサービスの調整・活用・提供」と「サービス提供システムの改善・向上・開発」という2因子から再整理していった。このことは、他の研究助成による研究にも反映し、論文を投稿中である。 また平成26年度には、相談支援業務に携わる多分野のソーシャルワーカーを対象にアンケート調査を実施した。具体的には、全国の児童相談所・福祉事務所・障害福祉サービス事業所(計画相談支援事業、地域移行支援事業、地域定着支援事業を実施している)・医療機関・社会福祉協議会・地域包括支援センターを都道府県ホームページとWAM NETからリストアップして、そこから1000件を無作為で抽出して送付した。1施設・機関で複数名の回答も可能とし、合計498名の有効回答が集まった。このアンケート調査の結果を入力するところまで今年度に実施した。アンケート調査の内容については、先行研究をもとにケアマネジメントのミクロ・レベルからマクロ・レベルの実践内容の実施状況をたずねるものに加え、利用者志向とシステム志向の傾向をたずねるもの、さらにケアマネジメントを実施するうえで問題となる状況を利用者要因・家族要因・他職種要因・社会資源要因・スキル要因からたずねるもの、を導入し、日本のソーシャルワークにおけるケアマネジメントの実施状況や展開の傾向をより詳細に分析するように試みているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度では、研究の基礎部分となるケアマネジメントのミクロ・レベルからマクロ・レベルの実践内容と利用者志向・システム志向の特徴を整理することができた。また、1名のソーシャルワーカーへの聞き取りから、ケアマネジメントを構成する因子の理解について再検討を行ってきた。このことから、多分野のソーシャルワークで展開可能なケアマネジメントの枠組みを検証する準備が整ってきたと考えている。 さらに、その準備をふまえ、全国のソーシャルワーカーを対象にアンケート調査を実施することができた。これは当初の計画では平成27年度に実施する予定であったため、研究計画が順調に進んでいると考えている。 これらのことから、現在までの達成度は「区分2 おおむね順調に進展している」であるとした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、平成26年度に実施したアンケート調査の分析と考察からはじめたい。これによって、日本のソーシャルワークにおけるケアマネジメントの実施状況と、多分野で適用可能なケアマネジメント方法の考察を行っていきたいと考えている。また、それらの研究成果を学会発表や論文投稿によって公表していくことも計画している。さらに、今後の研究の深化にむけて、ケアマネジメントの詳細な展開を検証していくための課題の整理を行い、次の研究への足がかりも得たいと考えている。
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Causes of Carryover |
アンケート調査の実施にあたり、調査結果の入力作業を学生アルバイトに依頼する予定であったが、年度末ということで研究代表者と学生の予定の調整がつかなかった。また、入力数も498件とそれほど多くなかったため、研究代表者が自らデータ入力を行った。そのため、人件費として考えていた金額が執行できなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
アンケート調査における自由記述部分の分類やコード化、表の作成などにかかる作業において、学生アルバイトに依頼できるものを検討し、その作業にかかる人件費として執行したい。
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